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またもウイルスが連休明けの日本を直撃、犯人は逮捕されたが……News Weekly Access Top10(2004年5月2日−5月8日)

» 2004年05月10日 20時43分 公開
[岡田有花,ITmedia]

 ネットに接続するだけで感染する「MSBlast」タイプのウイルス「Sasser」が注目を集めた連休明け。MSBlastは昨年のお盆に、Sasserはゴールデンウィークに発生し、連休で対策が遅れがちな日本企業のPCを直撃した。

 Sasserの作者はもちろん、日本の連休を狙ったわけではないだろう。「日本より先にSasserが猛威を振るた欧米にはゴールデンウィークはない。日本だけを狙って連休中に仕掛けたとは考えにくい」(Symantec Security Response星澤裕二マネージャ)。

 実際、Sasserの作者として逮捕されたのはドイツに住む18歳の少年(関連記事参照)。日本が連休だったとは知らなかったに違いない。偶然とはいえ、最悪なタイミングを選んでくれたものだ。2001年に世界で数十億ドルの被害をもたらした「I Love You」ウイルスもゴールデンウィーク中に発生した。

 作者が逮捕されたからといって、ウイルスが活動をストップするわけではないのが頭の痛いところ。日本ネットワークアソシエイツによると、5月10日午後4時現在での国内感染被害は1371台、275社。増加ペースは落ちているものの、被害はいまだに拡大中だ。

 同社は「オリジナルの作者が捕まったからといって、今後、亜種が出ないとも限らない」として、ウイルス定義ファイルの更新とパッチの適用を強く勧めている。

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