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「カラードットコード」や80インチのタッチパネル──ベンチャーの新技術にも注目ビジネスシヨウ TOKYO2004(1/2 ページ)

» 2004年05月11日 21時50分 公開
[中嶋嘉祐,ITmedia]

 東京ビッグサイトで5月11日、「ビジネスシヨウ TOKYO2004」が開幕した。携帯電話関連の展示がにぎわうトレンドは今年も変わらず、初日の客足はNTTドコモやボーダフォンのブースに集まった。

 多くの注目が携帯電話関連のブースに集まったのは確かだが、展示会自体の目的は携帯電話にとらわれない「経営情報化の推進」と「新ビジネスの創出」。そこで、携帯電話以外で展示されていた「新ビジネスの創出」につながるかもしれない新興技術を紹介したい。

2次元バーコードより情報量の多い「カラードットコード」

 11〜12日は招待日のため、事前登録が必要。Webサイトから申し込んだところ、登録情報を2次元バーコードで携帯に配信し、受付手続きを簡略化するサービスを提供していた。

 会場受付で実際に成果を上げていた2次元バーコード。一般用窓口の行列を尻目に、専用窓口を使って待ち時間なしで入場できた。しかし会場内では、2次元バーコードよりもさらに多くの情報量を記録できるとうたう「カラードットコードシステム」が展示されていたのだ。

 開発したベンチャー企業のADEU.NEKによると、カラードットコードでは1平方センチ当たり1000文字、はがき1枚当たり5万文字の情報を記録できる。色情報を活用することで面積当たりの情報量を増やすことができるため、同じデータ量でも表示に必要な面積が減り、画像や音声などの大容量データも十分扱えるようになったという。

 また、カラードットコードは形状に縛られず、ネックレス状に色を並べ、その配列にメッセージを込めるといった使い方もできる。

photo 左は「いつも一緒」、右は「愛している」という意味

 データの復元には同社のソフトが必要になり、復元時にパスワード入力を求める設定も可能。既にある企業からデータの暗号化用途で契約も獲得したという。

“外付け型”の赤外線タッチパネル

 会場で目に付いたのは、80インチの大型ディスプレイ「FIGLA-XYFer」。しかもこのディスプレイ、タッチパネルだという。

photo 「FIGLA-XYFer」(製造・発売:eIT)。リアプロ式でXGA対応。

 おもしろいのは、“外付け型”の座標認識技術を採用している点だ。通常のタッチパネルではディスプレイ本体に認証機能を組み込むが、FIGLA-XYFerでは画面上部のフレームに赤外線センサーを取り付ける。センサーから照射される赤外線で座標指定を読み取るわけだ(関連記事参照)。

 画面そのものに認証機能を組み込むわけではなく、通常型の大型タッチパネルよりも安価に製造できる。FIGLA-Xyferの価格は約300万円。通常型の他社製品では80インチ程度で400万円ほどになるという。

photo 17インチ版の試作品。ディスプレイとのセット販売のみで30万〜40万円になる見通し。
photo 赤外線センサ部

 さらに認証自体は赤外線で行うため、センサーを画面から離した位置に取り付ければ、パネルに触れずとも座標指定を行える。

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