ITmedia NEWS >

DBの王者はOracle、それともIBM?

» 2004年06月05日 11時34分 公開
[IDG Japan]
IDG

 IDCとGartnerが2003年の世界データベース市場調査結果を発表したが、シェア首位のメーカーは、IDCの報告ではOracleだが、Gartnerの報告ではIBMとなっている。

 米IDCは6月4日、2003年の世界リレーショナル(またはオブジェクトリレーショナル)データベース売り上げ総額は136億ドルと報告。トップは54億ドルのOracleで、シェアは39.8%だとしている。IBMは31.3%で2位、Microsoftは12.1%で3位。

 だが、米Gartnerの先週の報告では、2003年のデータベースライセンス売り上げは71億ドルとなっている。またGartnerの推計では、IBMがシェア35.7%で市場首位、Oracleは32.6%で2位とされる。

 IDCのアナリスト、カール・オロフソン氏によれば、IDCの数字は、ライセンス収入とメンテナンス収入の両方を含んでいる。各社の売り上げ伸び率は、Oracleが8.6%増、IBMが5.5%増、Microsoftが14.7%増だとする。

 IDCによると、IBMの収入増は主に、顧客がメインフレーム版DB2に再コミットしたことと、メインフレームDB2ツールの好調が続いていることによる。Gartnerは、IBMはメインフレームとミニコン用で約15億ドル、ほかのシステム用で約10億ドルを売り上げたと報告している。

 Gartnerのアナリスト、コリーン・グラハム氏は、「データベース市場全体を視野に入れた上で、メインフレームとAS/400上での約15億ドルを無視することはできない」と話す。

 調査機関によって報告に差はあるが、Oracle幹部は首位堅持を宣言している。「顧客に聞けば、Oracleが依然ナンバーワンだと分かる。IBMは上位3社中、最も伸びが鈍い」とOracle技術マーケティング副社長のボブ・シンプ氏。

 一方のIBMは、現在のポジションに満足だとする。「Gartnerは新規ライセンス収入に基づく市場全体のシェアで、IBMを3年連続で首位と報告している」と同社。

 プラットフォーム別に見てLinuxが伸びていることは、IDCのオロフソン氏も認めている。「MicrosoftはLinuxに対応していないので例外だが、われわれが話を聞くベンダーはすべて、UNIXの数字が落ち、Linuxの数字が上がったと話している」と同氏。

Copyright(C) IDG Japan, Inc. All Rights Reserved.