ITにまつわる15の俗説・都市伝説を斬る(1/4 ページ)
その1:磁石はデータを駄目にする
時代遅れのフロッピーディスクの場合、これは当てはまる。99セントの磁石を3.5インチフロッピーの上に数秒置いてみたところ、磁石はディスクにくっついて、データを破壊してしまった。
幸いなことに、SDカードやコンパクトフラッシュなど、最近のストレージデバイスはたいてい磁気の影響を受けない。「フラッシュメモリは磁性体を使っていないため、(磁石を置いても)何も起きない」とCompactFlash Associationのエグゼクティブディレクター、ビル・フランク氏。「フラッシュメモリ内の電子を乱れさせるほど強力な磁石があるとしたら、人間の血液細胞から鉄分を吸い出してしまうほど強力なものになる」
ハードディスクについても同じことが言える。ハードディスクのプラッタ内のデータに影響するほど強力な磁石は、研究施設や政府機関がメディアからデータを消すために使っている消磁装置にしか付いていない。「現実世界では、磁石のせいでデータを失うことはない。すべてのディスクにはヘッドを動かす磁石が1つ入っているのだから」とハードディスクメーカーSeagate Technologyのテクニカルサポートエンジニア、ビル・ラドック氏は言う。
廃棄するメディアからデータを消したいと思ったら? わざわざ磁石を使うことはない。メディアに格納されているデータを上書きすればいいのだ。フラッシュメモリの場合は、愛犬の画像でも何でもいいからメディアをいっぱいにすることだ。磁気メディアの場合は、専門家ならたいていの場合上書きされたデータを少なくとも一部は復旧できるが、フラッシュメモリは新しいデータで1回上書きすれば、古いデータは永遠に消える。ハードディスクの中身を上書きするには、Heidi Computersの「Eraser」を試してみるといい。
その2:航空機内で携帯電話を使うと、航行・通信システムに干渉する
「携帯電話が原因と特定できる航行上の問題を経験したことはない」とある匿名希望のベテランパイロットは話す。「私が資料などで読んだ限りでは、携帯電話はほとんどの航空機器に干渉しないはずだ」
では、どうしてフライトアテンダントは離陸と着陸の前に、電子機器の電源を切るように言うのだろうか? 「それはむしろ、確実に乗客の注意を集めるため、それから個々の乗客の安全のためだ。離陸を中止して急ブレーキをかけた時に、ノートPCが客室の中を飛ぶ、なんてことにはなってほしくない」とこのパイロットは話している。
機内での携帯電話利用を規制している米連邦航空局(FAA)は、また違った見方をしている。「携帯電話が機内の航空機器に干渉することが懸念される」とFAAの電子工学の大家ポール・タケモト氏は語る。
携帯電話が航空機に悪影響を与える可能性があるという科学的な証拠はあるのだろうか? 幾らかはある。2003年に英国の航空規制当局である英国民間航空局(CAA)が、実験室(実際の航空機ではなく)で携帯電話の模擬信号を使ってテストしたところ、問題が見つかった。場合によっては、干渉のためにコンパスが停止し、一部の機器がエラーを表示し、音声通信が聞こえにくくなった。
追加のテストで携帯電話が干渉を起こさないと証明されるまでは、FAAは慎重な措置を取るとタケモト氏は語る。
その3:USBデバイスをPCから抜く前に「停止」しないと問題が起きる
USBデバイスをWindows上で「停止」(タスクバーの「ハードウェアの停止」アイコンをクリックする)せずにケーブルを抜くと、PCは警告音を発し、たいていの場合、そうした行為を注意するメッセージか、USBストレージに保存されたデータが消えるか、ハードウェアにダメージを与える可能性があるという警告を表示する。
データ書き込み中にUSBデバイスを外してしまうと、大きなダメージが生じる可能性があるため、われわれは取り外しの際には慎重を期している(USBフラッシュドライブメーカーは常にこうした行為に対して警告を出している)。ある編集者がバックグランドで動いている外付けUSBハードディスクを取り外したところ、すべてのデータを失った上に、ハードディスクも壊れてしまったという格好の例があるからだ。
USBデバイスの書き込みを停止してから取り外せば、深刻な問題が起きる可能性は低い。Windowsでこのような(書き込み中にデバイスを抜くという)無分別な行動をすると、お叱りのメッセージが表示されるが、Microsoftでさえその危険性を軽視している。同社は、ダメージは「USBデバイスによって異なるが、一般的には(USBデバイスを抜いても)システムに影響はないはずだ」としている。
こうした行為がマイナスの影響を与えるかどうか確認するために、デジカメ、プリンタ、USBフラッシュドライブ、スキャナなど各種のUSBデバイスをWindowsで「停止」させずに抜いたり差したりしてみた。この実験で唯一起きた問題は、USBフラッシュドライブを抜いてすぐに差し直した時に、Windowsで認識されなかったことだった。もしこんな事態が起きたら、デバイスを抜いて、数秒待ってから差し直すといい。それでもダメなら、Windowsをリブートする。それでも効き目がなければ、コントロールパネルから「ハードウェアの追加」ウィザードを起動して、WindowsからUSBデバイスが「見える」ようにしてやるといい。USBに関するもっと詳しい情報はUSBManを参照のこと。
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