ITmedia NEWS > 速報 >

Ciscoのソースコード盗難事件、英国で逮捕者

» 2004年09月18日 08時31分 公開
[IDG Japan]
IDG

 ネットワーキング機器メーカーCisco Systemsのソースコードが5月に盗まれた事件に関連して、英国の警察が男1人を逮捕した。ロンドン警視庁の広報官が9月17日明らかにした。

 ロンドン警視庁コンピュータ犯罪部門は9月3日に英マンチェスターとダービーシャイアの住居を家宅捜索してコンピュータ機器を押収、同国のコンピュータ不正利用法に基づくハッキング容疑で、20歳の男を逮捕した。具体的な事件の内容について当局は公表していないが、同警視庁のジュリー・プリンセップ広報官によれば、今回の逮捕はCiscoのソースコードと関係があるという。

 容疑者はその後保釈され、11月に再度ロンドン警察署に出頭することになっている。家宅捜索で押収されたコンピュータ機器については科学的な捜査が進められているという。

 Ciscoにコメントを求めたが、今のところ返答はない。

 この事件では5月、CiscoのInternetwork Operating System (IOS)のソースコード800Mバイト以上がロシアのWebサイトに掲載された。今回の逮捕は大きな糸口となる。

 犯人はCiscoネットワークのSun Microsystems製サーバに侵入してIOSのバージョン12.3のコードを盗難。オランダのユトレヒト大学が所有するファイルサーバ上に置いたソースコードファイルへのリンクを一時的に掲載していたと、モスクワのセキュリティコンサルタント会社Positive Technologiesのセキュリティ専門家、アレクサンダー・アンティポフ氏は解説する。

 事件当時、Ciscoは米連邦捜査局(FBI)と協力して犯人追求に当たっていると述べていた。FBIから今回の逮捕についてのコメントは取れていない。

Copyright(C) IDG Japan, Inc. All Rights Reserved.