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NEC、リクエストが自律的に“渡り歩く”サービス連携技術

» 2004年11月26日 19時23分 公開
[ITmedia]

 NECは11月26日、ネットワーク上の各サービスをユーザーの要求に応じて自律的に連携させる技術を開発したと発表した。ユーザーリクエストが最適な順番で各サービスを“渡り歩く”ことで情報を取得する。ネットワーク上のさまざまなサービスを自動的に組み合わせることで多彩な展開が可能になる。

 新技術ではまず、ユーザーの要求をまとめたリクエストパケットを受け取ると、これを満たせるサービスの組み合わせをネットワーク上から検出し、必要なサービスを結んだ分散サービス網を形成する。リクエストパケットは最適な順番でサービスを渡り歩きながら情報を取得していき、ユーザーの要求を実現する仕組みだ。

 分散サービス網の形成時、リクエストパケットと複数サービスをマッチングさせるための高速検索技術も開発した。ツリー型インデックス構造により不要な処理を避けることで、処理性能は最大で毎秒450リクエストパケットと同技術なしの場合と比べ2倍以上に高速化できた。

 例えばブティックでRFIDタグ付きの服の情報を検出すると、ユーザー好みの商品をカタログデータベースから参照し、コーディネートシステムに渡してファッションコーディネートして勧めるといった連携を自動的に行う。

 ユビキタスネットワーク上では多彩なサービスがネットワーク上に遍在することが予想されており、各サービス間の最適な連携が課題になると見られる。新技術はユーザーの要求に応じて各サービスを自律的に組み合わせ、さまざまな用途やニーズに応えることができる。早期の実用化を目指して研究開発を進める。

 新技術は、11月29−30日の「ユビキタスネットワークシンポジウム2004」(東京・お台場Time24)と、12月1−3日の「C&Cユーザーフォーラム&iEXPO2004」(東京ビッグサイト)に出展する。

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