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書き換え可能な「ミューチップ」新製品

» 2004年12月07日 14時36分 公開
[ITmedia]

 日立超LSIシステムズは12月7日、マイクロ波を使ってデータの書き換えが可能な1.5ミリ角の非接触型ICチップ「ミューチップRW」と同製品のデータを読み書きできる「リーダ/ライタ」を開発し、来年第2四半期から量産を始めると発表した。

ミューチップRW(左、インレット装着時)と、リーダ/ライタのアンテナ部(中)と本体部

 ミューチップRWは、18バイト(144ビット)のROM領域と、110バイトの書き込み領域を搭載した。10万回のデータ書き換えが可能だ。

 アンテナを内蔵したインレットを装着してリーダ/ライタと通信する。インレット装着時のサイズは70(幅)×4.8(高さ)×0.4(奥行き)ミリ。

 通信周波数帯は、ISO18000−4に準拠した2.45GHz帯のマイクロ波を使用した。リーダ/ライタから60センチ離れた位置から通信でき、無線ICタグとして利用可能だ。高精度なアナログ技術により、通信性能を高めたとしている。チップが複数あっても問題なくデータを読み書きできる衝突防止機能を備えた。

 リーダ/ライタは、アンテナ部、本体部ともに約20センチ四方と大型だが、今後は、PCカードサイズやコンパクトフラッシュサイズに小型化した製品を開発予定。2.45GHz帯と13.56MHz帯両対応のリーダ/ライタも開発し、T-Engine製品への搭載を視野に入れる。

 製造業、流通業などでの商品管理のほか、チケット、回数券、電子マネーなどの分野に応用可能だとしている。

 量産開始に先立ち、ミューチップRWのプロトタイプとリーダ/ライタ、評価ソフトなどをセットにした「ミューチップRW評価キット」(税込み99万7500円)と、PC用のソフト開発キット(同21万円)を12月9日に95万円で発売する。

 同製品は同日、T-Engineフォーラムの「ucode認定Category1 Class1」を取得した。

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