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» 2004年12月29日 13時25分 UPDATE

2004年を彩ったIT業界10大トピック (1/2)

「一時代の終わり」を印象付けるニュースの多かった2004年。米IDGニュース記者によるこの1年のビッグニュース総括を紹介しよう。(IDG)

[IDG Japan]
IDG

 ポストPC時代が到来したという見方にずっと疑問を抱いていた人にとって、2004年のビッグニュースの幾つかは、そうした疑問を消し去る機会となったはずだ。IBMによるPC事業の中国Lenovoへの売却やCOMDEXの開催中止は、ITが過渡期にあることを裏付ける強力な材料となった。年間で最もホットなビジネスニュースの一つが、インターネット上で情報を探すのに役立つ技術を提供する会社の株式公開(IPO)となった今、Sun Microsystemsの有名な言葉を借りれば、明らかに、ネットワークこそがコンピュータとなった。この過渡期は、コンピュータ技術そのものの変化だけでなく、法律と技術戦略の問題もはらんでいる。特許の認可を控えれば技術はもっと急速に進歩する? コードの法的基盤がもっとしっかりしていれば、ユーザーは安心してオープンソースを基幹システムに採用できる? この1年間のビッグニュースからも明らかなように、これらの問いに簡単な答えは見つからない。

 以下、IT関連の今年の大きな話題を10件、順不同で選んでみる。

IBMがLenovoにPC事業を売却

 時代の象徴ともいえる出来事は、2004年が終わる数週間前に発表されたIBM PC事業の中国Lenovo Group(聯想集団)への売却だろう。IBMに現金と株式で10億ドル以上をもたらすこの取引で、IBMはフルレンジのサービス・製品の提供を続けるべくPC市場に足掛かりを残している。IBMはLenovoに18%出資し、Lenovoは現在のIBM幹部に率いられてニューヨークに世界本部を置くこととなるからだ。しかしそれでも、1980年代のPC革命の本家本元であるIBMが、利ざやがほとんど見込めなくなり競争がかつてないほど熾烈化しているPC事業から、基本的に撤退するのだということに疑いの余地はない。アナリストは、今後数年間でさらにPCベンダーの整理統合が進むと予測している。そしてIBMとLenovoの取引は、次のような流れも示唆している。

中国が第二のインド、あるいは第二の米国に?

 欧米のベンダーは中国市場に参入しようと何年もドアを叩いているが、そんな中、2004年は中国自身が競争相手として頭角を現してきた。北京で9月、米Cisco Systemsのジョン・チェンバース社長兼CEOは、中国が「世界のIT中心地になるだろう」と語った。同氏のこの発言は数十年単位での予測だが、2004年だけを見ても、Wiproのようなインドのサービス企業と並んで、AccentureやIBMなどの大企業が、中国でアウトソーシング施設を新設したり施設の拡張に取り組んだりしている。こうした施設は今のところ主に地元市場を対象地域としているが、中国のITと設備インフラはインドのものより強力だ。中国が外国語のスキルを上げ、著作権侵害対策法を強化するにつれ、同国はサービス分野での存在感をどんどん増していくだろう。一方、LenovoやHuawei Technologiesのような中国のハードおよびネットワーキング機器のメーカーからは国際事業の急速な伸びが報告されており、Red Flag Softwareのような中国ソフトメーカーも、国際舞台で主導的役割を演じ始めている。

Oracle vs. PeopleSoft、ついに決着

 扇動的なOracleの共同創設者、ラリー・エリソンCEOがついに目的を果たした。2003年、同氏がERP分野の競争相手であるPeopleSoftに敵対的買収を仕掛けた際、業界内部筋の多くは、FUD(恐怖、不安、疑念)を引き起こすことが主な目的だろうと考えた。しかし、2004年12月13日、OracleはPeoplesoftをおよそ103億ドルで買収することで合意を取り付け、とげとげしい買収バトルに終止符が打たれた。PeopleSoftは数多くの買収対抗策を講じたが、Oracleはねばり続けた。米司法省が独禁法を盾に起こした買収阻止のための訴訟が連邦判事によって9月に退けられ、これがOracleにとってはゴーサインとなった。Oracleの最初の申し出から2年、ついにこの買収劇に幕が下り、ソフト業界統合の流れを示す新たな事例となった。

SunとMicrosoftが和解

 Sunの共同創設者スコット・マクニーリーCEOとMicrosoftのスティーブ・バルマーCEOが並んで座り、両社間で結ばれた衝撃的な「包括提携」について笑いながら冗談を飛ばす様子は、2004年の最も目を見張る場面の一つとなった。4月発表の両社の合意は、かつての宿敵同士が未解決の訴訟すべてで和解し、MicrosoftがSunに、独禁法と特許をめぐる論争解決のため、16億ドルを支払うというもの。この取引は、すべての関係者が勝利した構図に見えた。まず、再建のためにSolarisの強化と自社の中核ユーザーである金融業界向けの新製品群を必要としているSunは、そのための現金を手にすることができた。またMicrosoftは手ごわいライバルを懐柔し、法的問題の幾つかを片付けることができた。さらにはユーザーも、理屈の上では両社製品間の相互運用性強化を期待できる。

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