OASIS、「隠れ特許」を避ける新ポリシーを策定
2年にわたる評価と熟考の末、Web標準コンソーシアムOrganization for the Advancement of Structured Information Standards(OASIS)は知的財産ポリシーを改訂した。新ポリシーの下では、同団体の技術委員会に標準案を提出する者は、その技術から特許使用料を徴収する予定があるかどうかを言明しなくてはならない。
OASISはこの新ポリシーを4月15日から実施する。新ポリシーでは、OASISの既存の技術委員会は、策定中の標準が「ロイヤリティフリー」――特許保有者が知的財産に使用料を課すことができない――でリリースされるかどうかを2年以内に明言しなくてはならない。4月15日以降に設置される委員会は、設置の際に知財に関する方針を明らかにしなくてはならない。
今回のポリシー変更のポイントは、企業や開発者がOASISの標準に基づいたソフトに関して特許料を支払うかどうかを明確に示すことで、物事を分かりやすくすることにあると、同団体の理事会議長でHewlett-Packardの社員でもあるジム・ヒューズ氏は語った。
OASISは、RambusがSDRAMメモリ標準をベースにした製品に対して特許使用料を要求し始めたときに半導体業界が陥ったような事態を避けようとしている。Rambusは結局、SDRAM関連の特許を持っていることを明かさずに標準化の会合に参加したとして、詐欺で有罪判決を受けた。だがその後、控訴審でこの判決は覆された。控訴裁判所は、Rambusが参加した標準化委員会Joint Electron Device Engineering Councilには、Rambusを詐欺罪に問えるような明確かつ十分な知財開示ポリシーがなかったと判断した。
OASISの知財ポリシーに対して疑問が持ち上がったのは2002年、IBMが同団体のElectronic Business XML(ebXML)標準で使われている技術をカバーする特許を主張した時のことだった。IBMは後に、ebXMLに関して特許料を徴収しない方針を明らかにしたが、同社が特許料を要求したかもしれないという事実に、一部の開発者は危惧を覚えた。
「今行っている改訂で、このような状況は避けられるだろう」とヒューズ氏。「われわれは皆に仕様を採用してもらいたい。実装してもらえなければ仕様に価値はない。今回の動きは、OASIS仕様の実装環境を改善する」
OASISの新ポリシーにより、最終的に、標準策定の貢献者が特許に使用料を課すことがもっと難しくなると匿名希望のOASISメンバーは話している。「ほとんどの新しい(標準策定)グループはロイヤリティフリーにし、(そうでないほかの)グループにはあまりメンバーが集まらないだろう。特許は核弾頭のようなものだ。……OASISがやっているのは、少なくとも標準に関して非核エリアを作ることだ」とこのメンバーはメールで述べている。
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