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EU、Microsoftのプロトコルライセンス提案を却下

» 2005年03月19日 07時38分 公開
[IDG Japan]
IDG

 Microsoftのワークグループサーバソフトプロトコル開示に関する提案をめぐり、ライセンス条件について苦情が寄せられたことを受け、欧州委員会はこの提案を却下した。同社が3月18日明らかにした。

 Microsoftの計画は、サーバ当たり最大600ドルでプロトコルをライセンス供与し、競合企業がWindows搭載PCに対応したサーバプログラムを開発できるようにするというもの。欧州委員会は17日夜、この計画の却下を通達する書簡をMicrosoftに送ったと、この問題に詳しい筋は伝えている。

 提案が退けられたのは、Free Software Foundation Europe(FSF Europe)からの苦情が一因となっている。FSF Europeは同委員会に書簡を送り、ライセンス条件についての懸念を表明した。FSF Europeは今回の独禁法訴訟で公式介入者として認められている。サーバの台数に応じたライセンス条件について、「何台のサーバで利用されるかを知るすべがないため、プロトコルはフリーソフトの開発に利用できるものでなければならない」という理念に反すると指摘した。

 「Microsoftはフリーソフトの理念を理解していないか、理解することを望んでいない」とFSF Europe広報のヨアヒム・ヤコブス氏。フリーソフトはオープンにコピーされるため、どの程度利用されているかは把握できないと話している。

 Microsoftは18日発表した談話の中で、同委員会による市場調査の結果を受け取ったことに歓迎の意を表明、これによって即座に適切な方法で対応することが可能になると述べている。

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