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MS、児童ポルノ摘発のための新システム開発

» 2005年04月08日 08時08分 公開
[ITmedia]

 米Microsoftは4月7日、子供を狙ったオンライン犯罪に関する情報を各国の捜査機関の間で共有するためのコンピュータシステム「Child Exploitation Tracking System」(CETS)を発表した。

 CETSはセキュリティ強化型のデータベースで、カナダのトロント警察の刑事からビル・ゲイツ会長に宛てた1通のメールが発端となり、Microsoftとカナダ王立騎馬警察(RCMP)、トロント警察の協力で開発された。オープン標準を使い、それぞれ異なる技術を用いた各国のコンピュータシステム間で相互通信できるようになっている。

 各国や地域の警察をつないでリアルタイムの通信が可能で、それまで手作業で整理していたファイルや写真もほかの警察との間で共有できるようになった。カナダでは既に多数の警察がシステムにCETSを導入済みだという。

 昨年10月にはCETSのβテストとして、米国土安全保障省のコンピュータシステムと、FBIの捜査情報をリンクさせ、トロントの児童ポルノ愛好者に関する情報を引き出した。その結果、この男が4歳の少女の写真を撮って暴行を加えていたことが分かり、男の逮捕と少女の救出につながったという。

 子供を狙ったオンライン犯罪は世界で深刻な問題になっており、米司法省の調査では、10〜17歳の子供のうち5人に1人がオンラインで性的勧誘を受けたことがあるとされる。

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