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ウイルスバスター不具合でPCメーカーも対応に追われる

» 2005年04月24日 00時50分 公開
[ITmedia]

 トレンドマイクロ「ウイルスバスター」のトラブルが起きた4月23日、PCメーカーには個人ユーザーから「PCが起動しなくなった」などの相談が殺到した(関連記事参照)

 富士通は、サポートサイトに「問い合わせ窓口の混雑について」というお詫び文書を掲載。トレンドマイクロ製品による不具合の問い合わせが富士通窓口に殺到し、電話がかかりにくい状態になった。対処法について、トレンドマイクロのWebサイトに誘導している。

 PC各社へのサポート窓口には問い合わせが殺到し、電話がつながりにくい状態に陥った。一部メーカーではサポートセンターのPC自体がトラブルに遭い、一時現場はパニックになったようだ。

 この不具合で、新聞各社の編集作業に影響が出たほか、JR東日本の予約管理システムなどで障害が発生。翌日に市長・市議選を控えていた富山市では、期日前投票所の一部で有権者確認用PCに支障が出たため、手作業に切り替えて対応した。

 ただ、トラブルの発生が土曜日だったこともあり、企業への影響は限定的だったもようだ。

 だがトラブルは個人ユーザーにも拡大。都内の会社員(34)は「朝起きてPCを立ち上げたら動かなくなった。再起動してもだめ。もうお手上げだと思ってメーカーのサポートに電話をかけたら、まったくつながらなかった」と話す。

 個人ユーザーの場合、今回の問題は最新のWindows XP Service Pack 2(SP2)に限られる。つまりSP2を当て、定義ファイルの更新を随時チェックしているセキュリティ意識の高いユーザーを直撃した、という皮肉な状況となった。

 トレンドマイクロは同日夕方、都内で会見して「迷惑を掛けて申し訳ありません」などと謝罪した(関連記事参照)

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