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» 2005年05月10日 15時13分 UPDATE

Intel、プロセッサ設計を一本化へ?

Intelは最新のプロセッサロードマップで新プロセッサ設計の存在を正式に認めた。新プロセッサはPentium Mをベースとし、同一アーキテクチャの特徴の多くを共有することになるという。(IDG)

[IDG Japan]
IDG

 米Intelは先週、2種類の新しいプロセッサ設計の存在を正式に認めた。同社は現在、デスクトップ、サーバ、モバイル向けプロセッサにそれぞれ別個のアーキテクチャを採用しているが、2007年頃には新プロセッサ設計によりアーキテクチャが一本化されるものと見られている。

 Intelの社長兼最高執行責任者(COO)ポール・オッテリーニ氏は5月5日、ニューヨークで開かれた金融アナリスト向けの会合で、最新のプロセッサロードマップを披露した。このロードマップには、ノートPC向けのデュアルコアプロセッサMerom、デスクトップPC向けのデュアルコアプロセッサConroe、2チップサーバ向けのデュアルコアプロセッサWoodcrestなどが含まれている。オッテリーニ氏はこれらの新プロセッサに関する詳細は明らかにしなかったが、Intelの計画に詳しい情報筋は9日、これらの新プロセッサは現行のPentium Mをベースとしたプロセッサ設計で同一アーキテクチャの特徴の多くを共有することになるとの昨年の発言を改めて繰り返した。

 Intelのデスクトップ部門とモバイル部門を担当する広報担当者は9日、未発表の製品に関してはコメントしないと語った。だが最近ではIntel幹部も、デスクトップPCやサーバ向けのプロセッサに徐々にモバイル技術を導入する計画について、以前よりも積極的にコメントするようになっている。

 Intelのデジタルエンタープライズ部門副社長兼ゼネラルマネジャー、アビ・タルウォーカー氏は5日のアナリスト向けの会合で、Intelのデスクトップとサーバ向けプロセッサの設計者らが向こう半年から1年半にわたり、モバイル部門の技術を採用し、消費電力1ワット当たりのデスクトップとサーバのパフォーマンスの改善を目指す意向であることを明らかにした。同氏によれば、これにより、PCやサーバの冷却が容易になるほか、デスクトップにもノートPCにも共通して利用できるソフトウェアイメージで管理コストを削減できるため、IT予算にも影響を及ぼせることになる。

 またIntelのデジタルホーム部門の副社長兼ゼネラルマネジャー、ドン・マクドナルド氏は今年に入り、同氏が率いる新部門では、セットトップボックスやメディア指向PCなどのホームエンターテインメント製品向けのプロセッサを構築するために、Intelのどの部門からでも自由に技術を借用できると説明。また同氏は3月のIntel Developer Forumに際しての取材では、中でもPentium M設計のモバイル技術に狙いを付けていると語っている。

 Conroe、Merom、Woodcrestには、Pentium Mプロセッサ向けの省電力機能の多くが採用されると見られている。現行のPentium 4とXeonプロセッサは依然として、電力を食うNetburstアーキテクチャを基盤としているが、このアーキテクチャはConroeとWoodcrestのリリースに合わせて廃止されることになりそうだ。

 Intelはこの5年間、Pentium 4のクロック速度を強化することでプロセッサのパフォーマンスを増強してきた。だがこのやり方には、一方ではプロセッサの消費電力が増すというデメリットがある。またトランジスタの小型化によってもたらされる漏れ電流も、高速プロセッサの放出熱に関する懸念を生んでいた。

 Pentium 4のNetburstアーキテクチャは、プロセッサパフォーマンスの最も分かりやすい指標としてクロック速度の強化に重点を置いていた、当時のIntelのマーケティング戦略に合わせて、デスクトッププロセッサとモバイルプロセッサのクロック速度の向上に最大の焦点を合わせた設計となっていた。だが2003年のPentium MノートPC向けプロセッサの成功により、そうした考え方も変化した。

 Pentium MはPentium 4よりもクロック速度は遅いが、1クロックサイクル当たりの処理能力が大きくなるよう設計されている。Intelは今年1月の新プロセッサ発表の際に、最新のPentium Mはハイエンドのデスクトッププロセッサに匹敵する性能を提供すると語っている。

 The Microprocessor Reportの編集長ケビン・クレウェル氏によれば、パフォーマンスと省電力機能が組み合わされたPentium Mの設計は、Intelが開発中の新しいデュアルコアおよびマルチコアのプロセッサ設計にとって理想的だという。

 「Netburstアーキテクチャは完全に限界に達した。今後は1コア当たりの消費電力の削減に重点を置くことで、1プロセッサ当たり4コアへの道を開拓できる」と同氏。

 オッテリーニ氏によれば、ConroeとMeromは2006年末か2007年初頭のリリースが予定されており、Woodcrestのリリースは2007年に予定されている。

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