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中国、Webサイトとブログを登録制に――非登録サイトは閉鎖へ

» 2005年06月07日 19時42分 公開
[ITmedia]

 国境なき記者団は6月6日、中国政府は正式登録されていない国内のWebサイトとブログを閉鎖させるつもりだとして警鐘を鳴らした。同国政府はリアルタイムでサイトを監視し、非登録サイトを特定する新システムを有していることも明らかにしたという。

 同団体によると、中国情報産業部は3月に、同国に本拠を置くWebサイトはすべて、6月30日までに登録し、サイト責任者の完全な身元情報を提出しなくてはならないと通達した。「国家を危険にさらす」情報を規制することが目的だという。

 公式発表によれば、中国のサイトの約75%が登録済みという。ロシアのInterfax通信が報じたところでは、中国政府はその後、非登録サイトを特定して遮断する「Night Crawler」と呼ばれる新システムを6月立ち上げに向けて開発していることを明らかにした。

 中国のニュースポータルをホスティングする通信企業は政府の依頼を受け、利用者に登録義務を通達、5月には多くのブロガーが登録を指示する電子メールを受け取ったという。

 国境なき記者団は声明文の中で次のように述べている。「中国当局は、特に率直な発言をするサイトを国外に追い出したいのだ。そうすればフィルタリングで中国からそれらサイトへのアクセスを遮断できる。国内で実名の下でサイトを続ける人々は、政治の話題を避けるか、中国共産党のプロパガンダを流さざるを得なくなってしまう。今回の決定は権力者によるオンラインのニュースと情報の効果的な統制を可能にする」

 ある中国のブロガーが同団体に匿名で語ったところによると、このブロガーは登録していないという理由で上海の警察からサイトを遮断された。そこで情報産業部に電話で登録方法を聞いたところ、「独立したブログが出版許可を得られる可能性はない」ため「手間をかけて登録することはない」と告げられたという。

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