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AMDの対Intel訴訟、「今回はAMDに有利」とルイズ会長

» 2005年06月29日 08時07分 公開
[IDG Japan]
IDG

 米AMDはIntelを相手取って起こした独禁法訴訟を来年中に陪審による審理に持ち込み、文書や業界内部関係者の証言を通じてIntelの行為を暴露したい考えだ。AMD幹部が6月28日語った。

 AMDのヘクター・ルイズ会長兼CEOはアナリストとメディア向けの電話会見で「本日、当社はIntelに対し、不正行為をやめ、市場の状況に従うよう要求した」と語った。AMDは同日、Intelが世界各国のハードメーカーと小売業者に対し、差別的な価格と市場圧力、脅しを用いてAMDではなくIntelのプロセッサを使うよう強要したとして、米デラウェア地区連邦地裁に提訴した

 こうした問題の幾つかは過去に米国で持ち出されたこともあり、最も最近では1998年にも浮上したが、いずれもIntelが勝利した。しかし今度はOpteronとAthlon 64の成功、および日本の公正取引委員会がIntelの排除勧告を行っていることから、AMDは競争上はるかに優位に立っているとルイズ氏は言う。欧州委員会もIntelの事業慣行について調査中だ。

 AMDのシェアは拡大しているが、Intelが市場力を行使してベンダーとシステムインテグレーターを囲い込み独占契約を結ばせていなければ、AMDのシェアはもっと伸びていたはずだとルイズ氏は話した。AMDはIntelよりも優れた技術をより良い価格で提供しているとの考えだが、Intelが独占的な立場を行使して競争を阻害していると同氏は批判した。

 一方、Intelは予想通り、AMDの訴えに反論する用意があると、Intel広報のトム・ビアマン氏は話している。

 「IntelおよびIntel顧客の事業慣行に関するAMDの申し立てには強い異議がある。Intelは公正な競争を信じており、消費者はこの活発な競争の恩恵を受けていると確信している。AMDは再び、Intelの成功について、言いがかりと憶測に満ちた訴訟で法廷に苦情を申し立てることを選んだ。IntelはAMDの今回の申し立てに対し適切な形で応酬し、法廷でこの問題を成功裏に決着させるために尽力する」。ビアマン氏はIntelの声明を読み上げてこう語った。

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