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国連作業部会、インターネット統治案の一本化には至らず

» 2005年07月16日 07時56分 公開
[ITmedia]

 インターネット統治のあり方を検討する目的で国連が設置した独立作業部会Working Group on Internet Governance(WGIG)が提言をまとめ、7月14日、報告書を提出した。提言は11月にチュニスで開かれる世界情報社会サミットで検討される。

 2003年の世界情報社会サミットで採択された宣言では、多国間主義と国際組織の関与を原則としてうたっており、今回の報告書はこれに基づいてインターネット統治のさらなる国際化を提言した。

 ただ、インターネット統治のモデル案を一本化するには至らず、可能性のある4モデルを併記。1)特定の監督組織は置かず、ICANNの統治諮問委員会(GAC)の役割を強化する、2)ICANNの権限に関連した公的ポリシー問題に対応する機関を新たに設置する、3)GACに代わる新組織を設置して幅広いポリシー権限を持たせる、4)インターネットポリシーガバナンス、監督、国際間調整の各機能を担う3組織を新設する――という案を示している。

 また、スパムやサイバー犯罪などインターネットガバナンスに関係した問題に対応するため、各国政府、民間セクター、市民組織など全関係者の対話の場として国際フォーラムを創設することも提言した。

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