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Intel、サーバプロセッサもモデルナンバー制に

» 2005年07月28日 17時15分 公開
[IDG Japan]
IDG

 Intelは年内に初のデュアルコアItanium 2をリリースする際に、サーバプロセッサの命名方法にモデルナンバー制を導入する計画だ。同社が7月28日(米国時間)に発表する。

 また同社は、デュアルコアモバイルプロセッサ「Yonah」の設計をベースにしたブレードサーバ向け新プロセッサも発表する。「Sossaman」のコードネームで呼ばれるこの新プロセッサは、省電力のPentium Mアーキテクチャに基づき、ノートPC以外の製品を対象とする初のプロセッサだ。Intelは最終的にこのアーキテクチャの派生版をデスクトップ・サーバプロセッサにも採用する見込みだが、その計画を公式には認めていない。

 Intelは2004年3月にデスクトップ・ノートPC向けプロセッサでモデルナンバー制を採用した。同社はそれまでクロックスピードをプロセッサ名に付してきたが、消費電力の問題からクロックスピード引き上げが難しくなり、新たな命名方法が必要になった。そこでキャッシュメモリなどクロックスピード以外の特徴や、ハイパースレッディングなどの追加機能を表すためにモデルナンバー制を導入した。同社のライバルであるAMDは、数年前から独自のモデルナンバー制を採用している。

 サーバプロセッサは4つのカテゴリーに分類されるとIntelのサーバプラットフォーム部門マーケティングディレクター、リック・ブラウン氏は説明する。Itanium 2と対応チップセットは9000シリーズ、4ウェイ以上のサーバ向けのXeon MPと対応チップセットは7000シリーズ、2ウェイサーバ向けのXeon DPと対応チップセットは5000シリーズとなる。同社は、Pentium Dベースのワンウェイサーバ向けプロセッサとして3000シリーズを投入する。

 例えば、Intelは2006年第1四半期にデュアルコアXeon「Dempsey」をリリースする。これは「Xeon 5010」と命名され、もっと強力なバージョンは「Xeon 5020」となる。これらXeonに対応するチップセットは、例えば「5000x」のように4けたの番号の後に1文字付ける形になるという。

 「われわれはパフォーマンスをより正確に表そうとしている」とブラウン氏。最初にモデルナンバーが付けられるサーバプロセッサとなるデュアルコアItanium 2「Montecito」は、第4四半期に登場する見通しだ。

 IntelはDempseyとマルチプロセッササーバ向けデュアルコアXeon「Paxville」の詳細について、8月のFall Intel Developer Forum(IDF)やHot Chipカンファレンスなどのイベントで明らかにするだろうとブラウン氏は語る。SossamanもFall IDFで披露される予定だ。

 Sossamanは、31ワットを超える消費電力に耐えられない高密度ブレードサーバ向けに設計されているという。

 そのために、IntelはSossamanの基盤にYonah(Pentium Mのデュアルコア版)の設計を採用し、サーバ顧客向けに安定性と信頼性を高める調整を加えたとブラウン氏。

 同社は将来版プロセッサ「Conroe」「Meron」「Woodcrest」を発表済みだが、これらはPentium 4やXeonのNetburstアーキテクチャではなく、Pentium Mと似た省電力アーキテクチャを採用すると情報筋は伝えている(5月10日の記事参照)。ブラウン氏はWoodcrestのアーキテクチャについてコメントを避けた。

 ブラウン氏によると、同社はDempseyの前に登場する新Xeon DPでも、電力効率というテーマを進めるつもりだ。新しい3種のXeon DPは、3.8GHz版を先頭に、それぞれ消費電力が異なる。2.8GHz版は中程度の消費電力で、低消費電力のバージョンはまだクロックスピードが公表されていない。

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