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子ども電子辞書、メインターゲットは180万人規模

» 2005年08月25日 15時25分 公開
[ITmedia]

 シャープが8月25日発表した子ども向けカラー電子辞書(関連記事参照)。少子化の一方で教育熱も高まり、子どもの英会話学習人口も拡大すると見込む。2年後には電子辞書などに並ぶ事業の柱に育てたい考えだ。

シャープが発表した子ども向けカラー電子辞書「PW-J5000」

 9月7日に発売する「Papyrus PW-J5000」は、カラー液晶を搭載した子ども向け電子辞書としては業界初という。ムーミンのイラストなどで楽しく英語の基礎を学べるよう工夫をこらした。実売予想価格は5万円前後。

 国内電子辞書市場は年間約500億円規模に上る。カシオ計算機がシェアの過半を占め、これにシャープが迫る“2強”の構図となっている。同社パーソナルツール事業部の大喜多義憲事業部長によると、「従来型は鈍化しているが、高校生向けが好調で市場を引っ張っている」という。

 同事業部は今回、子ども向け電子辞書を「学習機」というカテゴリーでくくった。新製品は、電子辞書、電卓、デジタルオーディオに続く同事業部の柱に育てたい新事業の“種”だ。

photo シャープ発表会資料より

 “畑”となる4〜8歳の英会話学習人口は約177万人と試算し、潜在需要も含めると約595万人に上るとみる。少子化が進むにつれ、子どもにかける教育費も上昇しており、幼児期から英語学習を始めるケースが増えている。

 販路や用途提案などに課題もあると見られるが、2007年には「電子辞書事業の10%程度程度」(大喜多事業部長)まで成長させたい考えだ。

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