“強者の責任”に直面するヤフー
「大きくなるにつれ、守らなくてはならないものが増えた」――ヤフーの井上雅博社長は、今や国民的サービスに成長したヤフーの運営についてこう語る。月間の総ページビューは276億、Yahoo!IDのアクティブユーザーは1389万(それぞれ7月の数値)にのぼる日本最大のポータルの影響力は甚大。運営も慎重にならざるをえない。
「ヤフーのサービスは、一度上げたら止められない」――もはや“あって当たり前、正常に動いて当たり前”のヤフー。新サービスをリリースする際は、何百万、何千万のアクセスに耐えられるか、個人情報保護は大丈夫かなど、細かいところまで何重にもチェックして万全を期しているという。「ヤフーのサービスにデッドリンクがあったらイヤでしょう?」
チェックを厳しくすればするほど、サービス開発のスピードは落ちざるを得ない。ヤフーの規模が拡大するにつれて付き合いのある会社の数も増え、「あっちを立てればこっちが立たずという状態に陥ることもある」という。配慮すべき条件は複雑になる一方。「サービスのリリースがスピードアップすることはないだろう」と井上社長は認める。
確かに、新技術や新型サービスへのヤフーの反応は、少々鈍いようにも映る。ブログや音楽配信を始めたのも、他ポータルやISPが軒並み参入した後、今年1月になってからだった。しかしユーザーベースが圧倒的に大きいため、後発でもかなりのシェアを獲得している。
井上社長は「利用者の固まりが既にあるところにサービスを出したい」と話す。新しい技術をただ追いかけるのではなく、確実に多数のユーザーを得られるサービスを慎重にリリースする構えだ。
井上社長が現在、興味を持っているサービスはソーシャルネットワーキングサイト(SNS)。「SNSで作成される人間関係のマップを、何かに応用できたら面白そう」
検索のあるべき姿
「1つのサービスで全員を満足させるのは難しくなってきた」と井上社長は語る。「検索も、パーソナライズするのがあるべき姿と思う」
検索サービスは10月から、カテゴリ検索主体からロボット検索主体に変える。「米Yahoo!と同じ流れ」。ユーザーが検索に慣れてきて、カテゴリ検索があまり使われなくなっていたことも大きな理由という。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
防衛省の「クーラー300台」投稿動画でビックカメラのトラックが注目を集める 同社「販売用の在庫を迅速に提供」
-
2
「文スト」スマホゲーム、きょう告知→あす終了 突然のサ終にユーザー混乱 運営元の廃業で
-
3
「楽天ドライブ」アプリから「データ漏洩」「ハッキングした」通知? 運営元「緊急調査中」「通知を開かないで」
-
4
ドコモ、ahamoを30→40GBに増量 8月1日から 料金据え置きの新キャンペーン
-
5
イオンモール熊本のドローン捜索、状況を現場キーマンに聞いた 撮影を阻んだのは……
-
6
“ダサい”不評の「ドコモの銀行」、従来のアプリアイコン選択可能に 「ご意見・ご要望も踏まえ」
-
7
農水省の“クソダサ”ポスター話題 「AIよりよっぽど良い」の声も 担当者に狙いを聞いた
-
8
タムロン、ソニーからの買収提案認める 特別委員会を設置して検討
-
9
イオンモール熊本内部の撮影、国産ドローンが活躍 日本企業2社が自衛隊などと協力
-
10
光学25倍ズームのソニー「RX10 V」はもう“レンズ一体型α” 1台で何でも撮れそうな万能感に浸れるぞ
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR