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» 2005年10月22日 09時12分 UPDATE

OpteronをめぐるAMDとSunの「蜜月関係」 (1/2)

AMDはサーバメーカー各社と密接な関係を築いているが、Sunとの関係は特別のようだ。

[John G. Spooner,eWEEK]
eWEEK

 最近、米Sun Microsystemsのエンジニアたちは、チップメーカー米Advanced Micro Devices(AMD)のエンジニアたちと短縮ダイアルで連絡を取り合う仲になっている。

 AMDのOpetronプロセッササーバに重点を置いた新たな戦略転換を講じるSunは、2年かけてAMDの注意を引き、今ではOpteronの将来設計を支援するまでになった。Opteronは2003年初頭、IntelのXeonの対抗馬として登場したプロセッサ。

 サーバメーカーとチップメーカーが親密になるケースはよくあることだ。サーバメーカーは自社製品の性能と信頼性を最大限引き出す必要がある。AMDの担当者によれば、つまりAMDは、すべてのOpteron顧客と非常に近しい関係にあるのだという。例えば、IBMは有名メーカーとしては初めてサーバにOpteronを採用したほか、チップ製造に関する協力など多方面でAMDに協力している。

 しかしSunとAMDの関係はずっと緊密なようだ。両社の上層幹部らがZiff Davis Internetに最近語ったところによれば、SunはOpteronの複数の特別バージョンにアクセスできるほか、同チップの将来バージョンの設計にも影響力を持っているという。特別バージョンのOpteronはすべてのメーカーに対応するが、最初に採用したのはSunだった。

 AMDのマイクロプロセッサソリューションズ部門担当社長、ダーク・マイヤー氏は次のように話した。「ここ1年半、私たちはSunに製品を販売するだけでなく、両社の製品セットのロードマップに関しても協力し合っている。共に時間を過ごすうちに、両社のスタッフは互いをよく知るようになり、最近では、両社間の人間関係が何よりも重要になっている」

 Sunが初めてOpteronに目を向けたのは、AMDが同チップ計画を発表して間もない2000年のことだった。当時AMDは、下位互換性を維持しながらx86(AMDとIntelの基盤アーキテクチャ)を32ビットから64ビットへ拡張するといった新しいアプローチを売り込んでおり、このアイデアがSunの好奇心をそそったのだった。ところがこれに先んじる形でIBMがニューヨークで開催されたOpteronの発表会に参加、同チップを採用した高性能コンピューティングクラスタ向けのラックマウントサーバを投入した。Sunは2003年春、Opteronがベンチマークテストで高性能を示し、またSolaris 8を修正することなくOpteronサーバに搭載できることを確認すると、Opteronに本腰を入れるようになった――Sunのネットワークシステムズ部門担当執行副社長のジョン・フォウラー氏はこう語った。

 両社の話し合いは2003年夏に急速に進み、その年の11月に両社は提携を発表、2004年2月には初のOpteronサーバが投入された。Opteronに対するSunの姿勢はさらに真剣になり、同月、当時Opteronサーバの設計を手掛けていた新興企業Kealiaを買収するに至った。この買収により、SunによるOpteronベースのハードウェア設計力が向上し、Sunの共同創業者で既に同社を去っていたアンディ・ベクトルシャイム氏を再び迎えることとなった。Sunはベクトルシャイム氏をOpteronチームの責任者に置き、Kealiaの設計をFire Opteronサーバの最新シリーズの技術基盤として採用した。コードネーム「Galaxy」で知られるこれらマシンの第一弾は今年9月に発表された

 Sun Fireサーバラインは、「UltraSPARC IV+」プロセッサベースの新マシンと同じく、Sunにおける3つの主要サーバクラス全般を刷新する一端であるとともに、Dell、IBM、Hewlett-Packard(HP)などの競合に対抗するための重要なステップであるほか、業績改善に向けた一助にもなる、とアナリストらは見ている。

 SunのOpteronに向けた取り組みは、早くも同社の赤字を埋め始めている。2005会計年度(2005年7月末締め)におけるSunサーバ出荷台数は7%増の約33万1000台であった。また今年7月に発表された同社2005会計年度第4四半期の決算報告によれば、その内約5万台がx86マシンで前年比117%増であった。

 2005年度のSunのサーバ総出荷台数に占めるOpteronサーバの割合は比較的小さかったものの、SunとAMDの両社の談話によれば、今後この割合を高めるべく努力を続けるという。

 Sunのフォウラー氏は次のように話している。「製品ロードマップでは多くの軌道修正が図られる。AMDに対して『貴社のロードマップをこのように変更して欲しい』と持ち掛けることもある。これらすべてが独占的な取引ではないが、AMD側はほかの要素とともに私たちの要求を取り入れてロードマップを作っていく」

 「Sunからは、システムにおけるほぼすべての部分に関してアドバイスをしている。AMDが実際にそれらすべてを実装できるか、あるいは彼らがそれに納得できるかどうかは別の話だ」(同氏)

 AMDがさらに高性能なOpteronチップ――2.4GHz版Opteron 280などを含むOpteron x80シリーズ――を早く開発したことで、Galaxyシリーズでこれを使いたかったSunとしてはアドバイスが奏功したと言えるだろう。またAMDのマイヤー氏によれば、Opteron 100シリーズのピンアウト(チップパッケージの後ろにあるピンのパターンで、サーバのマザーボードに装着する)をSunのアドバイスに基づいて改良した。

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