「うちのブースから、一番端っこのブースまで見えますよ」――東京ビッグサイトで開幕中の「WPC EXPO 2005」会場。東端近くにブースを構えるある企業の関係者は、西端の企業ブースを眺めてしみじみと言った。
今年のWPC EXPOの印象は、一言で言うとガラガラ。ブースとブースの距離がかなり広くとられているためだ。入場者数は少なくなく、メーカーのブースにはそれなりに人が集まっているものの、空きスペースの多さから閑散とした印象を受ける。
出展社数は昨年の374から45減って329に。小間数は昨年の1518から168減り、1350になった。昨年まで大きなブースを構えていたNTTドコモやオリンパスなども今年は出展を控えた。
しかし会場面積は1ホール分増えて6ホールになり、埋まらないスペースが増えた。「ホールは思い切って3つくらいに抑え、きついくらいのスペースでやったほうが盛況な感じが出たのではないか」――来場者や出展者からこんな声も聞いた。
入場者数はまずまずだ。開会初日となった26日の入場者は4万7254人。昨年の初日来場者数の4万2671人を上回った(ただ昨年の初日は台風が直撃し、閉場時間を1時間早めていた)。ちなみに昨年の2日目の入場者数は6万698人、一昨年の初日入場者数は5万2018人だった。
WPC EXPOは、2002年に「WORLD PC EXPO」から改名。PCの新製品発表の場から、IT機器や技術の総合展示会に生まれ変わった。今年は、PC分野以外からの出展も目立つなど、WPCを新たな視点で活用しようという企業も出てきている。WPCは、これまでとは違った役割を探す時期に来ているのかもしれない。
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