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アクセスが止まらない“お化け記事”

» 2005年10月31日 16時00分 公開
[岡田有花,ITmedia]

 先週のアクセストップは、3週間前の金曜日、14日に掲載した書籍「生協の白石さん」に関する記事だった。ニュース記事は、掲載日をピークにアクセスが減り続けるのが通例だが、この記事に限っては、掲載以来毎日コンスタントにアクセスを稼ぎ続けるという不思議な現象が起きた。

 白石さんは東京農工大学の生協職員。生協のアンケート用紙「ひとことカード」上のやりとりの面白さがネット上で有名になった。農工大は「大学のイメージアップに貢献した」として白石さんに感謝状を贈呈。10月24日に行われた贈呈式の様子は、朝日新聞や日本経済新聞にまで掲載された。

 正直なところ記者は、白石さん人気をネット上だけのローカルなものととらえていて、一般紙にまで記事が載ったのはかなり意外だった。背景には“白石さん現象”自体の魅力に加えて、新聞やテレビなどが「ネット上の流行に遅れまい」と躍起になっているところもありそうだ。

 「電車男」の大ヒット以来、、ネットの話題やネット関連の書籍が少しでも話題になると、すぐにマスコミが飛びつくようになった。白石さんも、出版が決まるや否やテレビや雑誌の取材攻勢にあったという。書籍化した人気ブログ「実録鬼嫁日記」のように連続ドラマ化されるケースも実際にある。ネット発のネタは、“電車男バブル”とでも言える状況に入っているように感じる。

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