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2006年のIT攻撃は犯罪的要素が鮮明に――IBM報告書

» 2006年01月24日 07時58分 公開
[ITmedia]

 米IBMは1月23日、2005年のセキュリティ動向についてまとめた報告書を発表した。2006年は犯罪目的のサイバー攻撃が激増すると予想している。

 2005年は大手メディア企業でも感染が報告されたZotobワームなどが国際的な関心を集めたものの、前の年に比べるとマルウェアの世界的な流行は明らかに減ったと報告書は指摘。

 一方で、金銭目当てのスパム、マルウェアなどIT攻撃が犯罪的要素を帯びる傾向が鮮明化し、世界規模で感染を拡大する形の攻撃から、標的を絞った小規模で検出されにくい攻撃へと根本的なシフトが予想されるとしている。

 ソフトとネットワークのセキュリティが強化される中、組織内の最も脆弱な部分であるエンドユーザーを狙って攻撃を仕掛けるケースが増える見通し。2006年はブログなどのコラボレーションツール増加によって企業の秘密データが流出する危険も高まるほか、ユーザーが知らないうちにシステムを制御してしまうボットネットのインスタントメッセージングへのシフトが予想され、携帯電話やPDAに感染するマルウェアにも引き続き注意を払う必要があると警鐘を鳴らしている。

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