ITmedia NEWS >

PSPで“起業指南” コクヨが教育事業に本腰

» 2006年02月16日 19時35分 公開
[岡田有花,ITmedia]

 コクヨは、ビジネス用語などを学べるPSP用アドベンチャーゲーム「起業道」(税込み5040円)を3月9日に発売し、ゲームソフト事業に参入する(関連記事参照)。同社の黒田章裕社長は「これまでコクヨはモノを作る企業だったが、今後は人の成長も支援したい」などと語り、同ゲームを皮切りに、教育関連事業を本格展開する姿勢を示した。

photo 起業道

 起業道は、中堅広告代理店に勤める主人公の男性(29)が起業し、会社を成長させていくゲーム。主人公は、偶然出会った大学の後輩が青年実業家となり、有名モデルと付き合っているのを見て一念発起。小さなショップからスタートして業界ナンバーワンを目指す。

 プレーヤーが主人公の行動や言動を選んでストーリーを進める。会話で出てきたビジネス用語やマーケティング用語の詳しい解説が見られるほか、学んだ内容を確認するテストも収録した。ゲーム中にはコクヨのノートを登場させ、プロダクトプレイスメント広告を試す。

photo 用語解説を参照できる
photo 確認テスト

 同社は昨年、創業100周年を機に、教育関連分野に参入し、電子暗記カードや、幼児向け知育文具などを発売してきてた。「起業道」もその一環で、起業関連のセミナーやビジネス塾の増加や、“脳力”アップをうたう商品の人気にヒントを得て開発した。

 ビジネス雑誌などでプロモーションするほか、同社のオフィス家具を導入している企業の人事部などへの販促も検討する。ビジネスに興味がある19〜35歳をターゲットに、2年間で10万本の売り上げを見込む。

photo 同社が昨年行ったアンケートの結果から、ターゲット層に該当するユーザーは1706万人いると見ている

 今年中に第2弾、第3弾のゲームも発売する予定。同社は今後、教育施設の運営にも参入するなど、教育事業を本格展開していく。

photo 「個人の“ひらめき”を支援していきたい」と黒田社長

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.