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» 2006年03月03日 15時54分 UPDATE

ITは、いま素人だらけの“IT劇団” ネットの力で超満員 (1/4)

劇団なのにITだった。SNSとブログを駆使し、サイトで集客してキャストを集め、資金を稼ぎ、チケットを売った。全員が素人だったが、成果は玄人顔負けだった。

[岡田有花,ITmedia]

 「ネットがあればできる」。確信に近いものがあった。素人だけの劇団を立ち上げ、キャストもスタッフもネットで集め、劇場で公演する。お遊びレベルではない、完成した作品を、有料で見せる。1年でやり切る。

 当時、都内の大学3年生だった宮崎拓海さんが考えたこんなプランは、現実になる。思いはネットを伝わり、化学反応が起き、予想以上の結果につながる。

 SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)に出会ったことが、そもそものきっかけだった。SNSは「何かしたい」と声を上げれば、人が自然に集まる場。「いろいろな才能を持った人が出会える場が、すでにそこにあった」(宮崎さん)。演劇のような総合芸術も、SNSで募れば、作れそうな気がした。

 「素人ですが舞台とかやりたい」。2004年11月、宮崎さんはこんな名前のコミュニティをSNS「GREE」に立ち上げた。脚本は知り合いに頼み、演出は自分でやる。仲間はGREEを中心に集める。集まらなければ2人きりでもやる。覚悟はしていた。

photo GREEのコミュニティ「素人ですが舞台とかやりたい」

 「mixi」にもコミュニティを作り、劇団系サイトの掲示板に募集をかけ、説明会も開いた。経験も知名度ない素人劇団なのに、「面白そう」と10人以上が集まった。

 目指せ100万ページビュー(PV)――脚本未定、キャストも未定のまま、気合を入れて公式サイトを作った。Movable Typeを組み込み、ブログを複数立ち上げた。有名ブロガーの中川早紀(さきっちょ)さんにもブログを書いてもらった。SEO(検索エンジン最適化)も徹底的にやったし、携帯にも対応した。サイトの魅力で人を集め、参加の敷居を下げたかった。

 サイトとSNSを使い、キャストの募集も始めた。応募の条件は、演劇の素人であること。素人限定には、理由があった。

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