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» 2006年03月28日 21時27分 UPDATE

“ソーシャルメディア”を目指すYahoo! 創業者が語る「Web2.0」 (1/2)

日米のYahoo!が「Web2.0」に舵を切った。「古臭くて恐竜のよう」と言われる旧来のYahoo!を脱却し、ユーザー主体の「ソーシャルメディア」を目指す。

[岡田有花,ITmedia]

 「Yahoo!は古くて恐竜のような企業と言う人もいる。しかし、次世代の潮流であるWeb2.0に対応しようと日々努力している」――米Yahoo!創業者のジェリー・ヤン氏は、ヤフー日本法人の10周年を期に来日し、Yahoo!が目指す「Web2.0」について語った。

画像 「Web2.0を推進する」とヤン氏

 米Yahoo!設立から11年、日本のヤフー設立から10年。動きの速いネット企業では“老舗”とも呼ばれるYahoo!がいま、「Web2.0」の名の下に方向転換を図っている。

 ヤン氏はWeb2.0を「オープンで、コミュニティ主体で動き、コンテンツの利用や共有、拡大、発見を助け、人と人とをつなぐもの」などと定義。オープンサービスを通じ、ユーザーも広告主もコンテンツ提供者も、すべてがつながる仕組みを提供したいという。

Web2.0対応で「ソーシャルメディア」に

 従来のネットサービスは、プロが作ったコンテンツに大量のトラフィックを集めるマスメディア的なサービスが主体。例えばYahoo!のトップページのように、ユーザーの趣味や属性に関わらず、全員が同じものを見るという状態で、「リソースやコンテンツは1つだけだった」とヤン氏は語る。その後、マスメディアコンテンツをユーザーがパーソナライズ化する“My Media”――「My Yahoo!」――が生まれた。

 これに対してWeb2.0型サービスは、ユーザーごと、コミュニティごとにに最適なコンテンツを提示できる“ソーシャルメディア”だ。「信頼できるコミュニティをベースにした“ソーシャルWeb”や“Our Web”と言えるものが重要になる」(ヤン氏)

 ネットサービスで重要なのは、今も昔もハードではなく人だという。Yahoo!設立当初、「どのハードウェアのコア技術が重要か」と聞かれ「重要なのはソーシャルエンジニアリング」と答えたという。「中心は“人”。人がツールや能力を持ち、ソーシャルWebを生み出していくのがWeb2.0」(ヤン氏)

 ヤン氏は、ユーザーが情報を発信し、コミュニティで情報共有し、APIを活用してユーザーがサービスに新機能を付加する──ユーザーの手によるコンテンツ創造もWeb2.0の重要なファクターと語り、画像共有サービス「Flickr」を例に解説する。

 「Flickrでは、プロ・アマにかかわらず写真を載せ、他の人にも見てもらうことでコミュニティが生まれている。APIを使い、われわれが考えたこともない新機能を付加してくれるユーザーもいる。コンテンツ創造、配信、機能追加を繰り返す“エコシステム(生態系)”が働いている」(ヤン氏)

 米Yahoo!はWeb2.0型と呼ばれる取り組みをすでに始めている。「Flickr」に加え、ソーシャルブックマークの「del.icio.us」を買収。ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)の「Yahoo!360°」も始めた。各サービスでAPIの公開も進めている。

 既存サービスにも「Web2.0」的な仕組みを取り入れる。例えばローカル情報サービス。ユーザーが地域のレストランのレビュー読み書きできる。「ユーザーは、広告主だけでなく、他のユーザーの声も見られる」(ヤン氏)

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