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UMPCと「陰山メソッド」

» 2006年04月04日 19時37分 公開
[ITmedia]

 「Ultra-Mobile PC」(UMPC)を活用する国内初の事例となる立命館小学校(京都府北区)。高校までの一貫教育を掲げて開校した同小の副校長を務める陰山英男・立命館大学大学教育開発支援センター教授は、「百ます計算」や漢字を徹底的に反復学習する「陰山メソッド」の考案者として知られる。

 陰山教授は4月4日に都内で開かれたUMPCの発表会に出席し、「徹底反復はコンピュータの得意技」とUMPCへの期待を語った(関連記事参照)

photo 陰山教授

 陰山教授は広島県尾道市の土堂小学校長として陰山メソッドを導入し、児童の学習効果向上に効果があったという。手腕を買われ、新設校で陰山メソッドを実践していく。

 陰山メソッドは「限られた内容を単純な方法で徹底的に反復」する学習法。ペンによる手書き入力が可能なTablet PCやUMPCを使えば、漢字の書き順チェックなどを自動化するなどして効率化できるという。

 例えば新出漢字200字を指導する場合、紙のノートでは1時限当たり7〜8字の指導が限界だが、手書きの電子教材なら13〜14字に増やせるという。その分前倒しで学習を終了でき、残りの時間は反復学習にあてられる。学習履歴を保存できるのも電子化のメリットだ。

 小学館は5月から、ネットで学習できる「電脳陰山メソッド」のモニターサービスを行い、9月には本サービスを開始する計画だ。陰山教授は「こうしたネット学習は海外在住者からの要望が高かった。UMPCと無線LANがあればどこでも教室になる」と期待していた。

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