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YouTubeに謎のメンテナンス?画面

» 2006年06月02日 17時12分 公開
[ITmedia]

 動画共有サイト「YouTube」が、日本時間の6月2日昼過ぎごろから午後4時過ぎまで、動画を視聴できない状態になった。その際に表示された画面上のメッセージから、「日本からのアクセスで負荷が高まっているのでは」といった憶測を呼んでいる。

photo 6月2日午後に表示された画面

 メンテナンス中を示すと思われるこの画面には、「ALL YOUR VIDEO ARE BELONG TO US」と表示されていた。直訳すれば「みなさんのビデオはすべてわれわれのものだ」となる。

 これは4〜5年前にネット上で突然流行した「All your base are belong to us」というフレーズのもじりだという指摘がある。このフレーズは元々は日本製のゲームに出てくる会話文を改造したものだが、実際の英会話ではありえない珍妙な表現として面白がられ、Flashなどで大流行した(Wikipediaの解説を参照)。

 同フレーズは、日本人が時に生み出すおかしな英語(Engrish)を揶揄している面もある。このため、YouTubeがこのフレーズをもじったメッセージを掲げたのは日本人を意識してのことではないか──という推測がネット上で議論されている。

 英語版サービスのみのYouTubeだが、日本人の利用が急拡大している。ネットレイティングスの調査によると、今年3月には日本から212万人が訪問していた(関連記事参照)。1人あたりの平均利用時間は月間33分37秒と、米国人を10分近く上回っている。

 YouTubeはこれまでも時々ダウンしていた。ただ最近になって、その原因が「日本の人気アニメに殺到するアクセスが一因では」とする見方が出てきている。YouTubeで視聴できるアニメなどの多くは無許諾でアップロードされたものと見られる。

 今回のYouTubeのメッセージから「日本人に何か言いたいことがありそうだ」と見る指摘は多く、日本からのアクセスを何らかの形で制限すると予想する声もある。

 ただ、いまだにビジネスモデルすら不明というYouTubeだけに、その真意も図りかねるというのが本当のところ。画面に表示された他のメッセージからすると、少なくとも「ダウンした時にいちいち電話をしてくるな」と思っているのは間違いないようだが……。

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