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株のネット取引、初心者&若者ほど“皮算用”

» 2006年06月16日 19時54分 公開
[ITmedia]

 初心者と若年層は、株取引の利益目標が非現実的に高い――野村証券系のネット専業証券・ジョインベスト証券がこのほど行った、ネット株取引に関する調査でこんな実態が浮き彫りになった。

 調査は、株取引の半分以上をネットで行っている20代〜50代男女1036人を対象に、4月21日〜25日にかけてネットで行った。男女比は65:35。

 保有株の時価総額に対する、この先1年の利益目標額の割合「とらたぬ率」(=捕らぬ狸の皮算用率)平均は42.5%だったが、投資を始めて半年以内の初心者は125.7%、つまり倍以上と突出して高かった。

 年齢別では、若年層になるほど「とらたぬ率」が高く、20代が141.9%、30代が76.1%、40代が34.9%、50代が30.5%。保有株の時価総額別では、時価総額が低いほど「とらたぬ率」が高い傾向で、100万円未満が178.1%、100〜500万円未満が72.5%、500〜1000万円未満は58.9%、1000万円以上が27.2%だった。

 ボーナスの手取り平均額(66.4万円)のうち株式投資にあてる金額平均(11.3万円)の割合「カブナス係数」は17.5%。年代別、ボーナス金額別の傾向はとらたぬ率と同じで、若い世代ほど、ボーナスの金額が安いほどカブナス係数が高かった。

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 保有銘柄数は、1〜4銘柄が46.9%とほぼ半数、5〜9銘柄が29.6%だった。20銘柄以上持っている人も7.6%いた。

 保有株式の時価総額は100万円未満が31.8%、100〜200万円未満が16.9%と、200万円未満が半数(48.7%)を占めた。年代が上がるほど平均額も高くなり、20代は156.8万円だが、50代は843.7万円。取引歴も長いほど高く、半年未満の人は平均128.6万円だが、3年以上の人は同1080.0万円だった。

画像 保有株式の時価総額

 過去1年間の損益は、プラスになった人が60%、マイナスが14.4%。プラス10〜30万円未満が14.4%と最も多く、中央値はプラス15万円だった。年代が上になるほど、また、取引歴が長いほど、プラスになった割合が高くなっている。

画像 過去1年間の損益

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