読者から寄せられるメッセージの中で特に多いのが、ドメインの盗難や乱用に関連するものだ。先日「ドメインテイスティング」の記事を書いた後は、そうしたメッセージがさらに増えた(訳注:ドメインテイスティングとは、5日以内にドメイン登録を取り消せば登録料が返還される制度を悪用する行為。さまざまなドメインを登録しては広告を掲載し、アクセスの少ないドメインの登録を5日以内に取り消すというもの)。
この慣行が不快だと思う人は、わたしがその次に発見したものを見たことがないだろう。これはドメイン検索企業に関係することだが、すごくおもしろいというわけではない。
すべてはある読者のメッセージから始まった。彼女はWebサイトの立ち上げを計画しており、ドメイン名を登録しなくてはならなかった。
彼女はドメイン名に自分のファーストネームとラストネームを使うことにした(わたしがlarryseltzer.comを保有しているのと同じように)。そこで少なくとも1つのサービスを使って、そのドメイン名が使えるかどうか確認した。
彼女は1〜2日後にそのドメインを登録しようとしたが、なんとそのドメインはChesterton Holdingsという組織に登録されてしまっていた。
Chesterton Holdingsがドメインスクワッター(不法占拠者)なのは明白だ。このドメインを登録したばかりではなく、そこにWebページを掲載していた。
そのページは、不法占拠されたページでよく見られるような広告で覆われ、広告はinformation.comを介してシンジケート化されていた。
数日後、Chestertonはこのドメインを開放した。おそらく、アクセスがほとんどあるいは全くなかったのだろう。彼らのWebページには次のような説明書きが掲載されている。
「われわれは意図的に他人の権利を侵害するプロセスではなく、自動化されたプロセスでドメイン名を取得しています。ドメインに関して質問があれば、以下の問い合わせフォームから送ってください。われわれから見て正当な要求があれば、いかなる相手にもドメイン名を引き渡すというのがわれわれの方針です。あなたが正当な要求であることを証明できれば、直ちにドメイン名を引き渡します」
そこでこんな疑問が残る。Chesterton Holdingsはどうやって冒頭の読者のドメイン名を見つけて、彼女が登録する前に登録したのだろうか? それは謎の「自動化されたプロセス」の一部なのだろうか?
彼女がドメイン名の確認に使った主なサイトは、CNET Domain Searchページだった。
これは「メタサーチ」ページだ。つまり、ドメイン名を入力すると、このページはほかの複数のサービスを調べて希望のドメインが空いているかどうかを確認し、その結果をまとめてユーザーに返す。
実際の検索はCNET傘下のsearch.comが行う。彼女はweb.com、dotFM、e-nic、APlus.netの結果を受け取った。
そこで幾つかテストをしてみることにした。myfuzzycat.com、lickmynose.comなど適当な名前を3つ選んで、CNET Domain Searchで確認した。
それから30時間ほど放っておいて、別のwhoisサービスでチェックしたところ、3つのドメインはChesterton Holdingsの所有になっていることが確認された。
これらドメインには同じ広告だらけのページが掲載されていた。ビンゴ! 下の画像をクリックするとそのページが見られる。
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