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「月刊アスキー」は企業向けIT誌「月刊ascii」に

» 2006年07月27日 19時12分 公開
[佐々木千之,ITmedia]

 アスキーが1977年に創刊し、日本の代表的パソコン雑誌として30年近く続いた「月刊アスキー」は、7月18日発売の通巻350号でPC誌からの卒業を宣言した。2カ月の休みをはさみ10月発売号でビジネス誌として生まれ変わるとしていたが、その詳しい内容が26日、分かった。

月刊アスキー通巻350号 「パーソナルコンピュータ総合誌」としての最終号となる「月刊アスキー8月号」(通巻350号)

 10月24日発売予定の新装刊誌名は「月刊ascii」。これまでのロゴは社名ロゴと同じデザインのものだったが、英小文字の新デザインに変わる。

 想定する典型的読者像は、年商500億円のユーザー企業に勤務で、「PC上で日常業務はこなせるが、企業システムのITリテラシーは低い」という48歳営業部長。従来のコンピュータ専門誌や情報システム専門誌が主に情報システム部門なのに対して、月刊asciiは経営層と事業部門の管理者層を中核読者として狙い、「事業部門の立場からITをとらえて、目的を達成するための情報やリテラシーを提供する」としている。

 誌面は、「ITがよくわかる、理解できる」をコンセプトにした「深掘り」の特集記事と、「じっくり学ぶ」「キャリアを高める」などをコンセプトにした、読者個人のステップアップを目的とした連載記事などで構成する。

 なお、8月7日には月刊アスキーのサイト上に「読者に向けた情報を掲載する」(同社広報)という。

 また、月刊asciiの発売に合わせ、1997年スタートのPC/IT総合サイト「ASCII24」を、アスキーの新ポータルサイト「ASCII.jp」としてオープンする。月刊アスキー、週刊アスキーに続く、アスキーの新たなコンテンツの柱と位置づける。

 ASCII.jpは、ASCII24をベースに人員を大幅に増強してコンテンツを整備・再構成する。具体的にはニュースや速報に加えて読み物や特集を拡充するほか、読者の参加を促す仕掛けを用意する。紙媒体と積極的にコラボレーションするとしており、月刊asciiとは相互補完的な連携をすることで、「ITの時代」のユーザー特性に合ったコンテンツを提供するという。

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