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「Opteronに風が吹いてきた」──AMD、IBMとのタッグにクールな自信

» 2006年08月02日 17時32分 公開
[ITmedia]

 米IBMが8月1日発表した次世代Opteron搭載サーバの投入に合わせ、日本アイ・ビー・エム(IBM)と日本AMDも国内協業体制を強化する。日本AMDのディビッド・ユーゼ社長は「ワット当たりの性能のナンバーワンはIBMとOpteron」と優位性に自信を見せ、現在2.9%の国内x86サーバ市場シェアを年内に10%に拡大する目標を掲げている。

 IBMの新サーバは、AMDが今年7〜9月期に発表予定の新Opteronを搭載。省電力化を徹底した「Cool Blue」コンセプトを打ち出しつつ、IBM独自技術でメモリアクセスクロックを533MHzから666MHzに向上させる「Xcelerated Memory」技術などで処理性能も高めた。

photophoto IBMのOpteronサーバと新Opteronに装着されたヒートシンク

 両社の協力関係は技術面が中心だったが、今後は販売やマーケティング面にも踏み込んだ包括的な協業体制に強化する。金融や製造、通信など業界別の共同戦略企画の立案・実行を進める。

 また日本IBMの営業部門と、日本AMDのエンタープライズビジネスデベロップメント本部(BDE)のスタッフで共同チーム「CoolSWAT」を編成。「新市場を開拓する特殊工作員」(日本IBMの藤本司郎システム製品事業・システムx事業部長)として、共同セールスや案件情報などの共有化を図っていく。

photo 協業強化を発表する日本IBMの藤本事業部長と日本AMDのユーゼ社長

 日本AMDのユーゼ社長は「IBMによるOpteronサーバの販売は、Opteronの優位性を示す大きなメッセージになる」と歓迎し、「日本語で『明日は明日の風が吹く』という。Opteronには明日の風が吹いてきた」と米国市場でのOpteronの好調ぶりをアピールする。

 米4wayサーバ市場シェアで50%、という数字に比べると日本市場のシェアは見劣りするが、「その分拡大する余地も大きい」と“クールな追い風”効果に期待を込めていた。

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