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» 2006年08月28日 13時46分 UPDATE

ネット時代の新潮流――CGMとは(5)SNSやブログ、「勝ち組・負け組」の分かれ目は (1/2)

トップシェアを獲得したCGMプラットフォームと、2位以下に甘んじるサービスとは何が違うのか。SNSで圧倒的な会員数を誇るmixiなどを例にして検証する。

[伊地知晋一,ITmedia]

 ブログやSNSなど、CGM(Consumer Generated Media:消費者が生成するメディア)を発生させるプラットフォームが雨後のたけのこのように現れています。国内にはブログサービスは60サイト以上、SNSに関しては、規模の大きいものから用途限定まで含めると優に200サイトは超えており、今後もは増えていくでしょう。

 ただ、大半のCGMプラットフォームは、情報発信が活発ではなく、コミュニティーとして成功しているとはいえません。いかに情報発信を増やし、コミュニティーとして繁栄させるかは、CGMプラットフォームでのシステム構築よりも難易度が高いといえるでしょう。

CGM、2つの立場

 CGMには2つの立場が存在します。1つは「CGMプラットフォーム運営者」、もう1つは「CGMプラットフォームを利用して情報発信する個人や企業」です。この2つの立場の境界はあいまいで、運営者がCGMプラットフォームに参加することもありますし、利用者が他の利用者の反応に応えることで、運営者と似たような立場となることもあります。

 この2つの立場がそれぞれ“CGMの力学”を意識し、ネットの向こう側にいる人とどう向き合うべきかを理解することが、CGMを盛り上げる上で重要になります。

CGM運営は街を治めることに似ている

 私自身がライブドアでブログやその他のCGM系サービスを運営していて感じたことは、CGMプラットフォームの運営は、単にシステムを作って提供して終わるのではなく、そこに訪れるユーザーと対話をしながら、ルールやシステムを改善し続け、より快適な環境を追求し続けることです。

 CGMプラットフォームの運営者は、街を治める責任者のようなものです。CGMプラットフォームは街そのものであり、そこに搭載されているシステムは、行政や電気、ガス、水道などの生活インフラに当たります。

 そして、そこに暮らす住民(Consumer)は、CGMを生産することでその街に所属することができ、その街に訪れる人とコミュニケーションを楽しみます。

 街の責任者は住民が生産したCGMを利用しお金に変え、そこで得たお金を住民がより暮らしやすい環境にするための投資にあてることで住民に還元していきます。

 住民はインフラ(CGMプラットフォームのシステム)が悪ければ他の街(他の運営者が提供するCGMプラットフォーム)へ引っ越してしまい、街は衰退していきます。街の責任者は住民の意見をよく聞き、良いインフラを敷き、住民と共存共栄することで、その街(CGMプラットフォーム)は発展していきます。

CGMとネットワーク外部性

 CGMが増殖する理由を考える上で、ネットワーク外部性を理解することは欠かせないでしょう。ネットワーク外部性により、新しいユーザーが増えていくプラスのサイクルが働きます。

 ネットワーク外部性とは、参加者が増えるほど、参加者1人あたりが享受できる利便性が向上し、サービス全体の価値も向上していく過程のことを言います。CGMプラットフォームを構築する場合、ネットワーク外部性をいかに引き出すかを意識し、サービスの機能やインセンティブ、思想を盛り込めるかが重要です。

 ネットワーク外部性を引き出すために必要な基礎的な条件として、発信側と受信側という、異なる目的を持った2つのグループのマッチングの精度を高めることが挙げられます。

(1)CGMを発信する人(発信側)

 いつでも簡単に自分が発信したい情報を発信し、多くの人に見てもらいたいグループ

(2)CGMを見る人(受信側)

 自分が見たいとイメージする情報に、少ない労力でたどり着きたい、あるいは見たかった情報に気付かせてもらいたいグループ

 (ただし、発信者と受信者の境目はあいまいで、頻繁に入れ替わります)

 この両者は、ネットワーク外部性を生み出すための両輪であり、片方だけ優遇されていてもネットワーク外部性は発生しません。両者が持っている目的のマッチング精度が高いほど両者のモチベーションはアップし、ネットワーク外部性が促進されます。

 これはインターネットの世界で全体的に言えることで、人と情報のマッチング精度は普遍的な重要性を持っています。Googleが企業として高い評価を受けているのも、優秀なWeb検索技術でこの普遍的な課題にもっとも優れたソリューションを提供しているからです。

少しの違いが爆発的成長のトリガーに

 「A社のSNSと、B社のSNSは、機能がほとんど変わらないのになぜこれほどの会員数の差がついたのか?」と質問をされることがよくあります。私はこれに対して、サービス開始当初にあった、いくつかのほんの少しの違いが、後に大きな会員数の差になって現れるため、その違いが見えにくいのだと考えています。

 その違いは、以下のようなものです。

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