ブログプラットフォームに不可欠な機能とは?
わたしはこれまで「Web2.0とは何か」を説明しようと、自分のコラムでも、人との会話においても、多くの時間を費やしてきた。まずは一番簡単そうなところから、ということで、普通、次のように説明を始める。「Web2.0アプリケーションの典型例はブログだ」と。すると、大抵の場合、相手はうなずきながら、こう答える。「ああ、ブログなら知ってるよ」
だが面白いことに、わたしがもっと詳しい説明を始めると、相手はブログについてごくごく基本的なことしか理解していない、ということが分かってくるケースが少なくない。実際、ブログと通常のWebページの違いをはっきり区別できる人はあまりいない。
わたしが相手に、ブログとはどういうものかを説明するよう求めると、だいたい次のような答えが返ってくる。「ええと、あまり長くない短めの記事がたくさん掲載されたWebサイトのことで、記事は投稿された順に並べられている」
一般人、つまり特にブログについて事細かに知る必要のない人たちが、こうした思い違いをしても無理はないかもしれない。だが最近は、多くのベンダーが、自社のエンタープライズ製品にブログ機能を統合したと主張するようになってきている。しかし、実際にこうした製品をよく見てみると、本物のブログには不可欠であるはずの幾つかの機能が欠けているケースが少なくない。
そこで本稿では、ブログを実装したいと思っているが、本当のブログプラットフォームとはどのような機能や特徴を備えているのかを完全には理解していない人たちのために、ブログをブログたらしめるポイントについて、わたしの解釈を説明しておこう。
まずは、明白な点から始めよう。ブログは発行が簡単でなければならない。そして、記事を投稿したり、カテゴリーを作成したり、コンテンツを更新したりするための、できれば使い勝手の良いブラウザインタフェースを備えている必要がある。実際、評判の高いブログプラットフォームの多くは、オフラインのクライアントツールを使って、デスクトップから直接発行できるようになっている。
次に、優れたブログでは、読者が記事に対してコメントを付けやすく、ほかの読者からのコメントも読みやすいようにしておくべきだ。コメントへのポストに手間がかかるようでは、ブログのインタラクティブ性は削がれてしまう。
そしてブログで最も重要なのは、RSS形式とAtom形式の統合フィードだ。ブログユーザーが何もしなくても、読者がブログフィードを登録できるようになっている必要がある。つまり、その手順は完全に自動化されているべきだ。また、ブログのコンテンツフィードの登録は、例えば、特定のカテゴリーを登録したり、特定の作者によるポストを登録したりなど、複数の方法で行えるようでなければならない。
わたしがこれまで目にしてきた、いわゆる企業向けブログ製品はどれも、こうした機能を備えている。多くのユーザーにとっては、それで十分だ。だが、こうした機能を備えているからといって、ブログと呼べるわけではない。それだけでは、「コメントとフィード機能を備えたWebサイト」にすぎない。
なぜなら、ブログをブログたらしめる主要な要素は、そのブログがほかのブログとの間でどのような相互作用を持っているか、また、検索エンジンやブログアグリゲータなど各種のWebサイトに対して自らをどのようにアピールするか、という点にあるからだ。
ブログは、トラックバックをサポートする必要がある。トラックバックとは、ブログがほかのブログとの間で相互にコメントし合ったり、ポストをリンクし合ったりするための機能だ。これこそがブログの主要機能であるにもかかわらず、実際にはブログプラットフォームを名乗る多くの製品にこの機能が欠けており、驚かされることが多い。
さらにブログアプリケーションには、ping機能と呼ばれる機能が必要だ。TCP/IPタイプの標準的なpingとは異なり、ブログのping機能は、ブログが更新される度にブログアグリゲータやそのほかのWebサイトに対して、更新を通知する。これは、社内用の企業ブログにとってはそれほど重大な機能ではないが、広く外部のユーザーに見てもらいたいブログであれば、必須の機能だろう。
もし自分のブログをほかのブログにリンクさせ、相手側にもその旨を知って欲しい場合(そして、できれば相手側のブログにも自分のブログをリンクして欲しい場合)には、ブログアプリケーションにはさらにブログロール機能が必要となる。ブログロール機能を使えば、単にリンクをリストアップするだけではなく、ほかのブログに対して記事の更新を通知できる。
管理機能、セキュリティ機能、スパム対策機能など、優れたブログサイトが備えるべき機能はほかにもまだたくさんある。だが、上述した項目は、ブログプラットフォームを名乗るサイトから本物のブログツールを選り分けるための良いスタート地点となるだろう。
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