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ヤフー、中間経常益は31%増 「Panama」導入へ

» 2006年10月23日 19時59分 公開
[ITmedia]

 ヤフーが10月23日発表した2006年9月中間期の連結決算は、経常利益が前年同期比31.2%増の477億7000万円だった。広告売り上げの拡大や、Yahoo!オークションの落札システム利用料引き上げなどが寄与した。

ヤフーの株価チャートヤフーの株価チャート(1年:縦軸の単位は1000円)

 売上高は同26%増の1004億6900万円となり、中間期としては初めて1000億円を超えた。営業利益は490億円(同30.9%増)、純利益は268億600万円(同25.0%増)だった。

 広告事業の売上高は同43%増の425億3700万円、営業利益は同42.8%増の234億5200万円。Flashを活用した商品でナショナルクライアントを中心に出稿を獲得したほか、モバイル広告も伸びた。

 ビジネスサービス事業の売上高は同42.9%増の221億9300万円、営業利益は同20.1%増の85億5100万円。「Yahoo!リクナビ」「Yahoo!不動産」などで情報掲載料収入が伸びた。

 パーソナルサービス事業の売上高は同22.8%増の358億1300万円、営業利益は同24.5%増の223億8800万円。Yahoo!オークションの利用料収入に加え、有料会員のYahoo!プレミアムが同15.2%増の643万IDとなった。

 ただ、7〜9月期(第2四半期)は広告出稿の夏枯れなどから、全体の売上高は予想の下限にとどまった。

Panamaで検索広告を刷新

 ヤフーの井上雅博社長は、米Yahoo!が来年初めに運用開始を目指している新検索広告システムを導入する方針を明らかにした。

 新システムは「Project Panama」と呼ばれ、米Yahoo!が最近導入し、同システムによる広告販売は来年初めに開始する計画だ(関連記事参照)

 井上社長は同日の決算説明会で、Panamaを米国から「3カ月遅れくらい」で導入することを明らかにした。井上社長は「オンラインで広告枠を買おうと思った時、Googleのほうが簡単に買える。Yahoo!は最初に開発したオーバーチュアの古い技術のままで、例えば複数の検索連動広告が並ぶ場合は高く入札した順に並ぶが、Googleではクリックレートと掛け合わせた売上高の高い順に並ぶ。その方が合理的だ」と説明し、「日本でも大きな売り上げになれば」と期待した。

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