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MS、ロボット開発環境「Microsoft Robotics Studio」の提供開始

» 2006年12月14日 08時02分 公開
[ITmedia]

 米Microsoftは12月12日、ロボット向けソフトウェア開発環境「Microsoft Robotics Studio」の提供を開始した。Windowsベースの開発環境で、様々なハードウェアプラットフォームに向けたソフトウェア開発に利用できる。プロの開発者だけでなく、研究者やロボットに関心を持つ個人も対象としている。

 Visual C#、Visual Basic、IronPythonなどの言語を使ってロボット制御アプリケーションを開発できる。米AGEIA Technologiesの物理演算処理プロセッサ「PhysX」により、3Dツールを使ったバーチャルシミュレーションが可能。開発したアプリケーションが各種ハードウェアに対応できるよう、サービス指向の軽量ランタイムを採用したとしている。

 「様々な革新を見せてきたロボット業界だが、共通の開発環境の不在という課題を抱えてきた」とMicrosoft。Microsoft Robotics Studioがこうした溝を埋めることを期待しているという。Microsoft Robotics Studioは、米iRobotやLEGOグループなど10社以上の製品と互換性があるほか、既に30社以上のロボット関連企業がサポートを表明しているという。

 Microsoftは併せて、ロボットのワールドカップ「RoboCup 2007」のスポンサーになることを発表した。RoboCupは、2050年までに、サッカーの試合で人間の世界チャンピオンチームを破る自律型ロボットチームを作ることを目的とした大会。2007年のRoboCupは、7月に米ジョージア工科大学で開催される。

 Microsoft Robotics Studioは、学生や研究者、個人には無料で提供されるが、商用ロボットの開発者へのライセンス価格は399ドルから。Webサイトからダウンロードできる。

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