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カラー電子ペーパーを車内広告に 山手線で実験スタート

» 2006年12月14日 16時59分 公開
[岡田有花,ITmedia]

 ジェイアール東日本企画と日立製作所、JR東日本の3社は、山手線列車内にカラー電子ペーパーディスプレイを掲示し、広告を表示する実証実験を12月14日に始めた。一部車両の先頭と最後方の運転席裏にそれぞれ1枚ずつ電子ペーパーを載せ、山手線を実際に走る。

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 電子ペーパーは、電源を切っても表示を維持できる省電力なディスプレイとして、ポスターや広告、値札などへの応用が期待されている。

 実験では、3編成の車両それぞれに、2枚ずつ電子ペーパーを設置した。食品や携帯コンテンツ、薬品など、協力企業37社の広告画像を2分間隔で表示。乗客に見てもらって感想を聞き、広告素材としての実用性や表示に適したコンテンツ特性などを探る。

 モノクロの電子ペーパーディスプレイにレッド、グリーン、ブルー、ホワイトの4色のカラーフィルターを貼り付け、8色表示に対応した。ただ「明るさはモノクロの半分程度」(説明員)といい、特に濃い色は暗くて見づらい。日立では、明るさを向上させる技術の研究も進めているという。

 電子ペーパーは厚さ9ミリで、解像度は512×384ピクセル。内蔵の8Mバイトメモリには、約40枚分のコンテンツを保存できる。コンテンツは無線LAN経由でメモリ内に送信・保存する。電源はリチウム充電池で1時間に1回の書き換えで約100日間連続使用できる。

 ジェイアール東日本企画と日立は、モノクロ電子ペーパーを東京構内に設置する実証実験を、昨年12月に行っている(関連記事参照)

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