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mixiコミュニティー“乗っ取り”にユーザー困惑

» 2007年01月10日 15時33分 公開
[岡田有花,ITmedia]

 SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)「mixi」上で昨年末から、コミュニティーの名前や内容が突然、以前とはまったく関係ないものに変わり、ユーザーが困惑する事態が相次いでいる。一部の悪意あるユーザーが、各コミュニティーの管理人の座を“乗っ取り”、その内容を改変しているようで、運営元のミクシィも対応を検討している。

 mixi内でコミュニティー乗っ取りが話題になり始めたのは昨年12月はじめごろ。“乗っ取り犯”のユーザーは、管理人がいないコミュニティーの管理権限を取得して内容を改変するほか、管理人がいるコミュニティーでも、管理権限を奪って荒らしているようだ。

 管理人がいるコミュニティーを乗っ取る場合、悪意あるユーザーはまず、コミュニティーの掲示板に罵詈雑言や管理人の悪口などを書き込んで荒らす。管理人が管理に疲れると、荒らしたユーザーの仲間と見られる、別の悪意あるユーザーが「管理人を交代してあげる」などと持ちかけて管理人権限を取得。コミュニティー名や内容を、従来とはまったく関係ないものに変えてしまったり、掲示板を削除してしまったり、コミュニティーそのものを削除してしまう。

画像 乗っ取られたコミュニティーの参加者が新たに立ち上げた避難先コミュニティーの例。乗っ取られたコミュニティーには1万人以上の参加者がいたが、避難先はまだ200人強にとどまる

 乗っ取られたコミュニティーの参加者は、掲示板で「前の姿に戻してほしい」などと訴えたり、新しい管理人を責めるなどして抵抗しているほか、コミュニティーを退会したり、別のコミュニティーを作ってそこに「避難」したりしている。

 “乗っ取り犯”の目的は定かではないが、「乗っ取ったコミュニティーの参加者数が減っていくのを見て楽しんでいる」「mixiを混乱させて楽しんでいる」といった見方がネット上では優勢だ。

 ミクシィはこういった事態について「管理人が、悪意を持ってタイトルを変えたり、コミュニティーを全く別のものに作り替えてしまう事実があることを、運営事務局として確認している。ユーザー同士で解決して頂けない場合は、管理人が、コミュニティーのもともとの設立意図を継承してもらえるユーザーに管理権を渡すことができるよう、現在対策を協議中」とコメントしている。

 また、同社は昨年12月27日、管理人に次ぐ権限を持った「副管理人」を各コミュニティーに追加。管理人の権限の分散も図っている。

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