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MS、「Office」リボンUIの今後をコメント(1/2 ページ)

» 2007年02月01日 08時38分 公開
[Peter Galli,eWEEK]
eWEEK

 1月30日の公式リリースに先立ってインタビューに応じた、Microsoftのビジネス部門製品マネジメントグループ担当コーポレートバイスプレジデント、クリス・カポセラ氏は、Office 2007に同梱されなかったほかのアプリケーションにも、いずれはリボンベースの新しいUIが採用されるだろうと、eWEEKに対して語った。

 「リボンには一概に肯定的な反応を得られていたので、Office 2007のリリースに際しては、オーサリングエクスペリエンスが充実し、「Word」「Excel」「PowerPoint」におけるコンテンツ制作がきわめてシンプルになっている点を強調してきた。セールスポイントを絞り込めたことは、非常に有益だった」(カポセラ氏)

 Microsoft Office System製品を統括している同氏は、「こうした背景から、『OneNote』や『Project』『Visio』といったほかのOfficeアプリケーションにも、ユーザーのフィードバックを参考にしつつ、リボンを取り入れようと考えている」と続けた。

 Microsoftがオーサリングエクスペリエンスを強化する過程で学び、現在も学び続けている教訓は、Officeのほかの要素や、ユーザーに提案する使用方法にも流用していくことができると、カポセラ氏は述べている。

 「つまり、われわれのUI改良はまだ終わっていないということだ。単にほかのアプリケーションに新機能を実装すれば済む話ではない。Office 2007でわれわれが上げた成果とこれまでに得た反響から、ユーザー機能をさらに進化させることができるとわかり、むしろ興奮を覚えた。機能を固定してしまうのではなく、無限に広げていく可能性が開かれたのである」(カポセラ氏)

 また同氏は、憶測を呼んでいるOffice 2007の検索アドイン(コードネーム「Scout」)を製品化する計画は、現時点では存在しないことをeWEEKに明かした。カポセラ氏いわく、Scoutは「Microsoft Research内部で生まれた最新のプロジェクトで、すぐれた検索技術を含むもの」だという。

 しかし、Scoutはあくまで社内用のプロトタイプであり、正式な製品ではない。Office開発チームは、「Office Online」の双方向的なガイドの利用数が増えていることからも、ユーザーがOffice 2007内で目当てのものを探し当てられるようにする現行の機能にも、大きな自信を持っていると、カポセラ氏は述べた。

 Office 2003のコマンドやツールバーの在りかや、旧版から新版への移行方法を短い映像を用いてユーザーに教えるガイド機能は、Office 2007の新UIにも引き継がれている。

 「これらのガイド機能は無料で使用できるようになっており、Office 2003からOffice 2007への移行を支援するツールとして、最も頻繁に使われている」(カポセラ氏)

 すなわち当面はOfficeユーザー向けにScoutを製品化する意向はない、ということかと問われたカポセラ氏からは、「その通りだ」と答えを聞いた。

 カポセラ氏は、VistaおよびOffice 2007のリリースの遅れがボリュームライセンスユーザーに与えた影響に関して、Microsoftが個別調査を試みたことも認めている。

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