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» 2007年02月20日 19時28分 UPDATE

日本でも意外に比率は高かった、MSが海賊版対策を強化

マイクロソフトは米国時間の2月20日より、海賊版対策プログラムを強化し、自動更新機能で「WGA Notifications」ツールの配布を開始する。

[高橋睦美,ITmedia]

 マイクロソフトは米国時間の2月20日(日本では2月21日未明)より、海賊版対策プログラム「Windows Genuine Advantage」(WGA)を強化する。海賊版Windowsを利用しているユーザーの画面上に警告を表示する「WGA Notifications」が、Windows XPの自動更新機能を介して配布されるようになる。

 Microsoftでは2005年7月より、海賊版対策を目的にWGAプログラムを展開してきた。Windows XPを対象に、利用しているOSが正規のものかどうかを確認し、正規品ユーザーにのみInternet Explorer 7などの付加価値ソフトウェアを提供する形で差別化を図るという内容だ。なお、先日リリースされたWindows Vistaには、最初から同様の仕組みが組み込まれている

 はじめから悪意を持って(あるいは罪悪感を持たずに)海賊版ソフトウェアを使うユーザーが存在する一方で、中古PC市場などで流通している海賊版をそれと知らずに、あるいはうすうす感ずきながらも利用し続けているユーザーもある程度存在するという。中には、ウイルスやスパイウェアが仕込まれた海賊版も確認されており、パートナー企業の金銭的被害に加え、ユーザーの実害につながるおそれもある。

 Microsoftではこれまで、全世界で5億台以上のPCについてライセンスを確認してきた。このうち「違法であると確認された割合は全世界で22%。日本では1000万台以上スキャンしており、認証にひっかかったのは7%強」(同社Windows本部Windowsビジネスマネージメントビジネスマネージャの篠田尚平氏)という。

 日本での認証失敗率は、世界的に見れば最も低い部類に入る。だが「われわれとしては、少なくとも無視できない数値だ」と同氏は述べ、予想以上に高い割合だったとした。

 なお、認証にひっかかるケースで過半数を占めるのは、企業向けに発行されたボリュームライセンスキーが流出し、違法に使われている場合だという。ほかに、クラックツールを用いて作成された違法ライセンスキーやPCのライセンス認証のハッキングによるケースも見られるということだ。

 逆に、正規版を利用しているのに認証に失敗したというケースは、2006年でわずか1件のみ。WGA開始当初はもうちょっと報告があったというが、今は非常に安定しているという。

ログオン画面に警告表示

 WGAでは、ダウンロードセンターやMicrosoft Update/Windows Updateを介して何らかのプログラムを入手する際に、任意で認証を行い、正規版を使っているかどうかをチェックしてきた。

 今回の機能強化に伴い、Windowsの自動更新経由で、同様のチェックを行うツールとしてWGA Notificationsが配布されるようになる。つまり、何らかのプログラムを入手したいと考えるユーザーだけでなく、Windows XP SP2を利用しているほとんどすべてのユーザーの画面上に、WGA Notificationsのインストールを促すウィンドウが現れることになる。

 これをインストールすると、認証の結果、正規版を使っていないことが判明したユーザーの画面上には、その旨を示し、対処を促す警告ポップアップが表示される。

ms_wga01.jpg まずログオン画面に対処を促すメッセージが表示される

 具体的には、海賊版を利用している環境では、ログオン画面のほか、ログオン後のポップアップ画面に「お客様は偽造ソフトウェアの被害に遭われた可能性があります」という表示が現れる。これをクリックすると、詳細や対処方法、「WGA Kit」という正規ライセンスキーの取得方法を示したWebページへ誘導される仕組みだ。

ms_wga02.jpg ログオン後もポップアップ画面やタスクバーで警告を表示

 なお、海賊版PCにWGA Notificationsを導入した環境では、Windowsそのものの操作は制限されず、自動更新による修正プログラムの適用などは引き続き利用可能だ。ただしWindows Updateなどを実施すると、認証に失敗したとの旨が表示され、WGAのページに誘導されるという。

 企業内では、WSUS(Windows Server Update Services)/SMS(Systems Management Server)などを導入し、ドメインでPCを管理している環境では、管理者側でWGA Notificationsの導入タイミングをコントロール可能という。

 なお海外では、WGAプログラムを巡り「スパイウェアである」とする集団訴訟が引き起こされて物議を醸しているほか、WGAを装ったワームも登場している(関連記事)

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