ITmedia NEWS > 企業・業界動向 >

RIM、オプション関連で過去の利益を約2億5000万ドル下方修正へ

» 2007年03月06日 07時29分 公開
[ITmedia]

 カナダResearch In Motion(RIM)は3月5日、ストックオプション経費の計上についての内部調査の結果を発表した。過去のオプション付与に関して会計上の誤りがあり、同社が米国会計基準を適用した2004年度以降の財務報告に関し、合計約2億5000万ドルに上る利益の下方修正が必要となる見通しだという。

 RIMは2006年9月、1997年の株式公開以降の財務報告について、合計で約2500万〜4500万ドルの利益の下方修正が必要との見通しを発表。同10月には、新たに会計手法上の誤りが見つかったとして、さらなる下方修正が必要と発表していた。

 今回のRIMの発表によると、1997年から2002年2月27日までに付与されたすべてのオプションについて、米国会計基準に沿わない会計上の記載がなされていた。また、2002年2月28日から2006年8月までに付与されたオプションのうち、63%に当たる321件についても、会計上の記載に誤りがあった。ストックオプション付与の決定については、会長兼共同CEOのジム・バルシリー氏や最高財務責任者(CFO)デニス・カベルマン氏などが関与していたものの、内部調査では、同社幹部などによる意図的な不正は見当たらなかったという。

 この調査結果を受けて、RIMは既に提出済みの2004年度、2005年度、2006年度、2007年度第1四半期(2006年3〜5月期)の財務報告の修正を行う予定。修正額は未確定だが、合計で約2億5000万ドルの利益の下方修正となる見通しだという。RIMでは、2007年度第2四半期(2006年6〜8月期)以降の決算報告についてはまだ提出していない。

 RIMは併せて、バルシリー氏の会長職辞任、カベルマン氏のCFO退任も発表。バルシリー氏は、今後も共同CEOの職を務めるほか、取締役会にもとどまる。また、カベルマン氏は今後、管理およびオペレーション担当のCOO(最高執行責任者)の職に就くという。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.