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VodafoneとインドEssar、提携で合意

» 2007年03月16日 07時31分 公開
[ITmedia]

 英Vodafoneは3月15日、同社が2月に過半数株取得のめどを付けたインドの携帯電話事業者Hutchison Essarの今後の経営をめぐって、インドの複合企業Essarとの間で合意が得られたと発表した。Hutchison Essarは今後「Vodafone Essar」に社名変更し、Vodafoneブランドで製品・サービスを展開していくが、Essarも33%株主として相応の権利を維持するという。

 Hutchison Essarは、Hutchison TelecomとEssarの合弁として1994年に設立された会社。インドの携帯電話市場で16.4%のシェアを持つ。Vodafoneは昨年末、このHutchison Essarを買収する意向を明らかにし、今年2月、Hutchison Essar株の67%をHutchison側から買い取ることでHutchisonの同意を取り付けたと発表。Vodafoneはこの時点で、Essar側の持ち分33%についても、Hutchisonと同条件で買い取りたい意向を示していた。

 しかしVodafoneは今回、Essarとともに合弁事業運営に当たる方針を発表。Vodaphone Essarの経営権はVodafone側が握るが、Essar側も持ち分に応じた権利を有して取締役会にも席を持つことになる。Essar Groupのラビ・ルイア副会長が、Vodafone Essarの会長に就任する予定だとしている。

 両社の合意では、Essarに対し、向こう数年以内の合弁離脱または関与縮小の選択権も与えている。3〜4年以内に、EssarがVodafone Essarに対する持ち分すべてを50億ドルでVodafoneに売却するか、または10億〜50億ドル相当の持ち分を適正価格でVodafoneに売却する可能性を残している。

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