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» 2007年03月29日 17時24分 UPDATE

色が変わる「スマートサングラス」、米大学が開発

ワシントン大学の研究者が開発した試作品のサングラスは新素材を採用、ボタン1つで色や透明度が変わる。

[ITmedia]

 レンズが無色や黒に、シェードが黄色や青や紫などに変わるサングラスが実現するかもしれない。カメレオンのように色が変わる新しいレンズを、米ワシントン大学の研究者が開発した。

 このレンズは、ほとんど電力を使わずに色とシェードを変える低価格シートを採用している。同校研究者はこのシートを使った「スマート」グラスの試作品を作り、American Chemical Societyの第233回会合で披露した。

 このレンズは電流によって透明度を変えるエレクトロクロミック素材を使用しており、1〜2秒で素早く色を変えられる。レンズの暗さが変わるだけでなく、色も変わり、コントラストと奥行き知覚を向上させると、同校の機械工学助教授チュンイエ・シュー氏は発表文で説明している。

 こうした素材を使った「スマートウィンドウ」は多数の機関で研究されているが、ほとんどは液晶技術や無機酸化物を使っており、製造コストが高くつく。また、絶えずあるいは頻繁に電流を流さないと色を保持できない。だがワシントン大学のレンズは有機酸化物を使った新種のスマートウィンドウを基にしているため、安価に製造できて消費電力は少ないという。

 試作品のサングラスは、フレームに取り付けられた腕時計用の電池で動作し、アーム部分の小さなダイヤルで色やシェードを調整する。レンズはエレクトロクロミック素材の層でゲルを挟んで作ったもので、少量の電圧を加えると、片方の層の粒子がもう一方の層に移動し、透明度が変化する。レンズの色は30日間電力なしで保持でき、1個の腕時計用電池で数千回色が変えられるという。

ah_sunglasses.jpg

 この試作品はダークブルーからライトブルーに色が変わる。シュー氏らは赤と黄色のレンズも開発済みで、今後はシートを重ねて1組のシェードでさまざまな色を作り出せるようにするとしている。

 こうしたサングラスが店頭に並ぶのは数年後になると見られる。

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