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雲が流れる「Second Life」実現へ――Lindenが画像技術を獲得

» 2007年05月22日 08時00分 公開
[ITmedia]

 仮想3Dワールド「Second Life」を開発・運営する米Linden Labは5月21日、米Windward Mark Interactiveのグラフィックス技術「WindLight」および「Nimble」と、関連する知的財産などを買収したと発表した。Linden Labは、買収した技術のコードをオープンソースとして公開するとともに、Second Life Viewerソフトに統合、よりリアルな3D世界の実現を図る。

「WindLight」で加工した都市風景(左)と「Nimble」による雲(右)

 Windward Mark Interactiveは、米ハーバード大学の学生5人が2003年に設立したベンチャー企業で、オンラインゲーム「Alliance: The Silent War」や最先端のグラフィックス技術などを開発している。今回Linden Labが買収するWindLightは、特許出願中のアルゴリズムを用いて、大気中の塵や湿気などが光に与える影響をリアルタイムでシミュレーションする技術で、日光や雲、水などをよりリアルに再現できる。一方のNimbleは、物理モデルを使ってリアルな雲をシミュレーションする視覚化技術だという。

 今回のWindLightおよびNimble技術の買収に伴い、Windward Markの創業者5人はLinden Labが新設したボストンオフィスに加わるが、オンラインゲーム「Alliance: The Silent War」は今回の買収の対象外で、今後も独立して運営される。

 WindLightを使ったViewerは、PC用のソフトがすぐに公開される予定で、Mac対応版も追って公開される見込み。

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