ビックカメラで「AED」発売 小売店で初
ビックカメラは5月24日、心肺停止状態の人に電気ショックを与えて蘇生させる自動体外式除細動器(AED)の販売を東京・有楽町店で始めた。小売店でAEDを販売するのは業界初といい、店頭にも設置した。販売・設置店舗は順次拡大する予定で、一般の人も手軽に購入できるようにし、AEDの普及を促す。
AEDは、心臓に電気ショックを与え、再び心臓を正常な状態にする装置。突然心肺停止状態になった人を救う“命綱”だ。国内では医師、看護師、救急救命士だけに使用が認められていたが、2004年7月から一般の人も使えるようになった。駅やスポーツ施設などの公共施設を中心に設置が進んでおり、企業の事業所などでも導入の動きが広がっている。
販売するのは、フィリップスエレクトロニクスジャパン製「ハートスタートHS1」(42万8000円)と、日本光電工業製の「カルジオライフAED-9231」(38万8000円)の2製品。
ハートスタートHS1は、米国では医師の処方せんなしで一般市民の購入が認められている唯一のAEDといい、世界・国内でトップシェアという。心臓マッサージの深さ、回数、リズム、人工呼吸の回数やタイミングを音声で案内するほか、AEDの電極パッドを体に貼る時に邪魔になる衣服を裁断するためのはさみも入っている。
カルジオライフAED-9231も、音声で手順を案内する機能を備えた。音声が聞き取りにくい状況でも使えるようディスプレイでも手順を表示する。ふたを開けると自動で電源が入る仕組みで、誰でも簡単に使えるよう操作ボタンは1つだけにした。
有楽町店では、販売するAEDと同型のものを店内にも設置。同社の塚本智明営業本部長は「日本ではAEDが商業施設に導入され始めたのは最近。欧米に比べるとまだまだで、一般の方が買えるようにしたいと考えていた。社員全員にAEDの使い方の指導を行い、万が一の時のために備えたい」と話していた。
同日店頭で開かれたイベントには、漫画「ブラックジャックによろしく」の心臓外科医のモデルとなった南淵明宏さんも登場。AEDの一般販売について「ブレイクスルー的な出来事だ。1つの殻を破った」と評価した上で、国内では、現場にたまたま居合わせた医療従事者がAEDを使用するケースが多いことを挙げ「一般の人もAEDを使って命を救ってほしい」と呼びかけた。
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