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» 2007年06月07日 12時00分 UPDATE

中国に“サイバー人民解放軍”、米国防総省が報告 (1/2)

中国のハッカーは熟達しており、20分でシステムに入り込んで情報を取得し、離脱することが可能だと専門家は言う。

[Lisa Vaas,eWEEK]
eWEEK

 中国軍は敵のコンピュータやネットワークを攻撃するウイルスを開発する情報戦争部隊を設け、電子戦争に備えている。米国防総省が連邦議会に提出した年次報告書で明らかになった。

 同省によると、このPLA(人民解放軍)は、自国および友好国のコンピュータシステムとネットワークを保護する戦術も確立したという。2005年以来、この部隊は、「主に敵ネットワークに対する先制攻撃における」ネットワーク攻撃を訓練に取り入れているという。

 中国軍は、紛争の早い段階でいわゆる「電磁的優位」を確立することを考えている。具体的には、戦場で敵の情報システムに電子戦を仕掛けると国防総省は言う。

 コンピュータウイルスのほかにも、このPLA部隊は電子デコイや赤外線デコイ、アングルリフレクター、偽の標的を作る技術などの電子的な対抗手段に投資している。

 中国外務省の広報官ジアン・イー氏はこの報告書を非難し、国防総省は「思惑から」中国軍の強さと資金を誇張していると主張した。

 「平和を愛する一国家として、中国は断固として平和的発展の道を進み、防御を本質とする国家防衛方針を取っている」(イー氏)

 「各統治国家には、国家安全と領土保全のために必要な国防力を整備する権利と義務がある。米国の報告書が、いわゆる『中国の脅威』を誇張するのは全くの誤りであり不適切だ」

 国防総省は、台湾と台湾海峡を軍事衝突の可能性が最も高い場所と見ており、中国がこの地域に注目しているのは、最近の軍事計画近代化のためだとしている。

 「中国は短期的には台湾海峡における軍事的有事――米国介入の可能性も含め――への準備に重点を置いており、それは近代化計画の重要な推進要因のようだ」と同省の報告書には記されている。

 この見方に対し、イー氏は、台湾は「中国の不可分な領土の一部」だと述べた。

 「中国はいかなる国家のいかなる表明による内政干渉にも断固反対する。われわれは『台湾独立』あるいはあらゆる手段をもって台湾を中国から分離しようとするいかなる試みも決して認めない」(同氏)

 ともあれ、中国のサイバー諜報活動は以前から行われている。「Zen and the Art of Information Security」の著者で元NSA(米国家安全保障局)アナリスト、そして元NCSA(米国コンピュータセキュリティ協会)テクノロジーディレクターで現在はInternet Security Advisors Groupの会長を務めるイラ・ウィンクラー氏は、ロシアには数十年前からサイバーセキュリティ特殊班があり、中国は少なくとも10年前からこの種の活動に取り組んでいると取材に応えて語った。北朝鮮もこの種の行動を取ってきた。

 「軍事的に敵対し得る相手について言えば、中国は明らかに能力の点でロシアに次いで2位に位置している。われわれには世界中に多数の小さな敵がいるが、ロシア以上の戦略的脅威はない」(ウィンクラー氏)

 中国には、米国に対する諜報全般の点でも、軍備の点でも、惜しみなく注げるリソースがあると同氏は言う。

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