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Googleがユーザーをウイルス扱い? Kaspersky Labが問題提起

» 2007年06月16日 10時09分 公開
[ITmedia]

 Googleで検索をかけようとしたユーザーが、ウイルスと疑われて締め出される問題が起きている。ロシアのセキュリティ企業Kaspersky Labが6月15日のブログで報告した。

 Kasperskyは英Inquirerのサイトに掲載された記事を紹介して問題を提起。この記事は「Googleにウイルス扱いされた」と述べ、Googleで検索しようとしたところ、検索結果が表示されなくなり、エラーメッセージが表示されたと伝えている。

 Googleのメッセージには「あなたの検索用語は、コンピュータウイルスやスパイウェアアプリケーションの自動リクエストと似ています。ユーザーを守るため、あなたのリクエストを処理できません」と表示されていた。

 Kaspersky Labの顧客もこの問題に見舞われ、社員多数に同じエラーメッセージが表示されたという。

 その背景として、スパマーが標的とする電子メールアドレスやパスワードなどを探す目的でGoogleを使っており、その作業を自動化するためのスクリプトを感染マシンから実行しているという事情があると、Kasperskyは解説する。

 Googleはこうした疑いのある検索を一時的に遮断してcaptchaという変形文字を表示し、ユーザーがこれを正しく入力すると遮断が解除される仕組みになっている。

 Kasperskyでは人間のユーザーがGoogleから締め出される状態を再現した。いったん遮断されると、そのユーザーが使っているIPアドレスがブラックリストに掲載される。しかしユーザーがプロキシサーバを使っている場合、そのプロキシが攻撃者とみなされて遮断され、誰かがcaptchaを解くまで、そのプロキシを使っている全員に同じ制限がかけられてしまうという。

 もちろん、本当に感染したコンピュータがネットワーク上にあるのかもしれないが、ボットの疑いをかけられているのはユーザーのコンピュータではなくプロキシだということを、Googleが明示してくれれば助けになるはずだとKasperskyは指摘する。同社はこの問題をGoogleに伝え、返事を待っているところだという。

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