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「日本国語大辞典」Web版、正式サービスに

» 2007年07月02日 20時55分 公開
[ITmedia]
画像 検索結果の詳細ページ

 ネットアドバンスは7月2日、「日本国語大辞典第2版」(小学館)に収録している50万項目・100万用例が検索・閲覧できるサイト「日国オンライン」の正式版を公開した。辞書などのデータベースが検索・閲覧できる有料サービス「ジャパンナレッジ」のコンテンツの1つとして提供する。

 見出し検索や全文検索のほか、用例の本文や出典情報、方言などから検索したり、前方一致・完全一致など条件を組み合わせて検索できる。例えば、用例検索で「松尾芭蕉」「春」「季」と入力すれば、用例に引用されている松尾芭蕉の俳句から春の季語を使った俳句だけを抽出する――といったことも可能だ。

画像 検索窓

 検索結果の詳細ページは、キーワードの意味や用例のほか、画像、関連語、方言も表示。方言の横に表示された数字にカーソルを合わせると、出典を吹き出し状で表示する。「方言の意味を調べられるツールはたくさんあるが、標準語から方言を調べられるものはなかなかない」(同社ビジネスセンター田中政司マネージャー)

 用例によく出る文献一覧や、なまりやアクセント、方言に関する資料一覧も収録した。

 利用料金は、個人契約は月額1575円(ジャパンナレッジ会員は月額1103円)。法人契約は1万5750円からで、同時アクセス端末数によって価格が異なる。

画像 日国オンラインについて「こんな使い方があったのかと自分でも驚くことが多い」とネットアドバンス黒木重昭副社長

 5月末から無料のβサービスを500の法人・個人に限定して公開してきた。同社の黒木重昭副社長によると「β版のユーザーの多くが、有料でも使いたいと言っている」という。

 今後は、同辞典に未収録の用例や項目を募集するサイト「日国友の会」に投稿された情報を、随時日国オンラインに追加するなど、紙の日本国語大辞典よりもスピーディーな更新体制を整えることも検討する。

 小学館国語編集部の左藤宏チーフプロデューサーは「PCやインターネットの普及によってコミュニケーション不足に陥るなどと言われることも多いが、言葉に接しながら、言葉に対する興味を持ってほしい」と話した。

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