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» 2007年07月04日 12時22分 UPDATE

Tシャツがドリンクのよう――ユニクロ“未来のコンビニ”

缶ジュースのようにも見えるが、よくよく見るとTシャツ入りの透明ボトル――原宿にあるユニクロのTシャツ専門店は、コンビニのドリンク売り場のような陳列でTシャツを販売している。物珍しさも手伝い、新しい原宿土産としても人気だ。

[宮本真希,ITmedia]

 赤いLEDがひときわ目を引く店が東京・原宿にある。ガラス張りの店舗に、「UT」「JAPANESE POP CULTURE」「1500」などといった赤いLEDの文字がスクロール。店内に入ってみると、白、赤、銀をベースにした明るい空間に、ペットボトルのような透明容器が2万個以上並ぶ。


画像 店舗入り口
画像 店内

 店舗のコンセプトは「Tシャツの未来のコンビエンスストア」。ユニクロのTシャツ専門店「UT STORE HARAJYUKU」で、ボトルには色とりどりのTシャツが、丸めて入れられている。店内にはTシャツを“検索”できるタッチパネル端末も設置。“未来”のイメージをITに重ねる。

 4月のオープン以来、ユニークな店舗デザインとTシャツの豊富なラインアップが好評で、休日には多くの人が訪れる。国内外の観光客にも人気。1枚1500円(子ども用は1000円)と安価な点も受け、土産用にと20枚、30枚と購入する人もいるという。


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 Tシャツを入れる円筒形のボトルは、佐藤可士和氏がデザインした。サイズは9センチ(直径)×27センチ(高さ)。ボトルデザインは商品のシリーズ別に22種類(7月2日時点)あり、表面には、サイズとシリーズ名を明記。Tシャツを着たモデルの写真も貼ってある。

 ボトルが並べてあるのは、コンビニのドリンクコーナーに見立てた陳列棚だ。カラフルな円い筒が並ぶ様子は、まるで缶ジュース売り場のよう。1つの陳列棚に432本のボトルがぎっしりと詰まっており、1階から3階までの売り場に、計52台の棚が並んでいる。

 陳列棚の仕切り部分や上部には、商品コードを示す赤いLEDが光る。顧客は、店内の中央のハンガーにかかったTシャツから好みのものを選び、Tシャツに付いたタグを見て、商品コードを確認。タグに表記した地図から陳列棚を探し、商品を手に取ってレジに持っていき、精算する。

 ボトルでの陳列は「未来的なイメージ」を演出するだけでなく、実用性も高いという。Tシャツを折り畳んだ状態で販売するよりも柄が見えやすく、顧客の目にも留まりやすい上、ボトルをそのまま袋に詰めれば包装完了。店員が包装する手間も省け、レジ待ちの行列も長くならないという。


画像 検索端末
画像 Tシャツが入ったボトル

 店内にはTシャツを検索できる専用端末も4台設置した。タッチパネルで操作し、色や形、シリーズなどから好みのTシャツを探して売り場を特定できる。検索結果のプリントアウトも可能だ。

 売り場にそろうTシャツは常時500種類以上。1つ売り切れると別の種類を追加するので、いつでも新しいTシャツに出会えるという。

 同店限定の商品も約150種類あり、色見本で有名な米PANTONE社とコラボレーションした24色の無地のTシャツもラインアップする。PANTONEはソフトバンクモバイルの携帯電話を共同開発したことでも知られているが「PANTONE携帯よりも2色多い」と、ユニクロを運営するファーストリテイリング広報チームの坂口由紀恵さんは言う。

新しい“原宿土産”に

 同店は従来、Tシャツだけでなくファッションアイテム全般を扱っていたが、4階建ての店舗が手狭だったこともあり、思い切ってTシャツ専門店にリニューアルした。

 訪れる顧客は20代が中心。東京に出張にきたサラリーマンが家族への土産として買いに来たり、修学旅行生も多く訪れている。客の約3割は外国人で、台湾、香港、中国、韓国の人が多い。Tシャツを20枚以上まとめ買いしていく人もおり、新たな原宿土産として認知されつつあるという。

冬でもTシャツ専門店

 ユニクロは、企業やアーティストとコラボレーションしたTシャツを作るなど、Tシャツの販売に力を入れており、1年に1000〜2000アイテムを発表している。

 「Tシャツはどこでも誰でも着られるもので、はやりすたりもなく、デザインの自由度も高い。あるアーティストは『Tシャツはキャンパスみたい』と言っていた」

 冬は長袖の商品も投入するが、「半袖も重ね着できるから冬でも売れる」と見ており、Tシャツ専門店の看板を外すつもりはない。

空港内の店舗にも「ボトルTシャツ」を

 Tシャツ専門店は、国内外に今後も増やしていく予定だ。空港内にあるユニクロの店舗にボトルパッケージの陳列棚を1台だけ設置する――といった方法も検討している。

 店内の検索専用端末は今後、オンラインストアに接続できるようにする計画。在庫が店内にない場合はオンラインストアで確保し、店に届けてもらうといったことも可能になるという。

 「品ぞろえ豊富なオンラインストアを多くのお客様に知ってもらうきっかけを作りたい。オンラインストアは店舗で売っていない白衣やナースシューズといったものも扱っている」

 ユニクロの売り上げのうち、オンラインストアでの売り上げが占める割合は2%。既に、オンラインストアに接続した専用端末を利用できる店舗は、東京・銀座店や新宿3丁目店など4店舗展開している。

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