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Nielsen//NetRatings、ネット視聴率の測定方法を変更

» 2007年07月12日 08時41分 公開
[ITmedia]

 米Nielsen//NetRatingsは7月10日、ネット視聴率の測定サービス「NetView」に、新たに「Total Minutes」(総滞在時間)、「Total Sessions」(総セッション数)の2つの指標を導入したことを明らかにした。NetViewではこれまで1ユーザー当たりの平均滞在時間と平均セッション数を指標としてきたが、新指標の方がより正確にネット視聴率を測定できると判断したため。

 AjaxなどのRIA(Rich Internet Application)技術やストリーミングの普及で、従来方法ではネット視聴率の公平な測定が困難になっている。AjaxはWebページ全体をリロードせずにコンテンツをリフレッシュし、ストリーミングでは単独ページまたはメディアプレーヤー内だけでコンテンツを変更するためだ。

 新指標を用いた米国における5月のネット視聴率調査によると、総滞在時間とページビュー合計の間にはサイトによってかなりばらつきがある。ただし検索エンジンでは、総滞在時間とページビューのサイト間の比率はほぼ一致している。例えば、Google Search対Yahoo! Searchの総滞在時間の比率は3.3対1、ページビュー比率も3.1対1だ。

 一方SNSサイトの場合、MySpace対YouTubeの総滞在時間比率は3.6対1だが、ページビュー比率は10.4対1と差が大きい。YouTubeでは主にビデオを視聴するため、ページのリフレッシュが少なく、1ページ当たりに費やす時間が長いのに対し、MySpaceではページのリフレッシュ回数が多い。これは多くの広告の掲示が可能であることを意味する。

 5月に総滞在時間が最も長かったサイトは、1位AOL Media Network、2位Yahoo!、3位MSN/Windows Liveとなった。合計時間の長さに主に貢献したのはインスタントメッセージング(IM)とメールで、各サイトでこれが総滞在時間の63%、54%、47%を占める。4位のFox Interactive Media、5位のGoogle、6位のeBay、10位のYouTubeは、常連ユーザーに支えられた。また7位Microsoftと9位Appleは、人気マルチメディアアプリケーションWindows Media PlayerとiTunesに後押しされた。ユニークユーザー数ではランク外だったEAのElectronic Arts Onlineが総滞在時間では8位に入った。1ユーザー当たりのゲームに費やす時間が非常に長いためとみられる。

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